24年前のクリスマス曲で稼ぎ続ける、マライア・キャリーの実力

マライア・キャリー(Photo by Mat Hayward/Getty Images for Sugar Factory American Brasserie)

クリスマスが近づく中、今年もマライア・キャリーの大ヒット曲「All I Want For Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)」が、米ビルボードのシングルチャートに返ってきた。

あらゆる音楽ジャンルから、最も人気の100曲を毎週選ぶHot 100で、マライアのこの楽曲は11月末時点で29位に入り、その翌週にはさらに14位まで浮上した。「All I Want For Christmas Is You」は昨年の同時期にもトップ40入りを果たしていたが、その後1年を経て、再び上位に返り咲いた。

1994年に発表されたこの曲は、ここ数年クリスマス時期になるとチャートに復活するのが恒例となっている。さらに、驚くべきことに年を追うごとに順位をあげており、2017年の年末には9位に入り、史上最高の順位を記録した。この曲は、発売当時はアメリカでシングルカットされておらず、Hot 100に初のチャートインを果たしたのは2012年で、その後、ストリーミング時代の到来とともに順位をあげ、2015年には11位に入っていた。

マライアは今年、4年ぶりのスタジオ・アルバム「Caution」を発表したが、そこに収録された新曲は全てHot 100入りを果たせていない。マライアの楽曲で現在、チャート入りを果たしたシングルは「All I Want For Christmas Is You」のみとなっている。

ここから見えてくるのは、マライアがどれだけ新たなプロジェクトに力を注ごうとも、世間が求めているのは、彼女の定番のクリスマスソングであるという事実だ。人々の多くは「All I Want For Christmas Is You」を、おそらく数百回以上は聴いているに違いない。

しかし、それでもまだこの楽曲の人気は衰えていない。12月25日が近づくにつれ、さらに順位をあげ、昨年の9位を上回ることも十分に考えられる。

編集=上田裕資

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