キューバ国営の通信キャリアETECSAのプレジデント、Mayra Arevichがサービスの始動を宣言した。ETECSAの公式サイトによると、同社は3G通信をサポートし、通信帯域は900メガヘルツだという。
キューバではこれまで、インターネット接続は厳しく制限されており、旅行者が泊まるホテル周辺でのみ利用可能だった。2013年にキューバ政府は複数のインターネットカフェの設置を開始しており、WiFiスポットからの接続は可能になっていた。しかし、モバイルからの接続はEメールへのアクセスのみに限定されていた。
キューバ政府はここ2年間、3Gネットワークの整備を進めてきた。今年7月には、政府関係者やビジネス関係者らの間で利用可能になり、ジャーナリストが国営メデイアのニュースを閲覧することも可能になった。そして8月には、全国の携帯端末ユーザーらに、9時間限定でインターネットを利用可能にするテストが行われた。
当時、接続スピードは極めて遅く、多くのユーザーが電話をかけられなかった。また、テキストメッセージのやりとりも出来なかったという。
ETECSAは12月6日から8日にかけて、段階的にサービスを拡大していくが「特定のエリアにおいては接続に問題が生じる可能性もある」と述べている。
キューバ国民の平均的な月収は30ドル程度とされているが、今回のモバイル通信の料金は600メガの容量が約7ドルで、4ギガの場合は約30ドルとされている。
また、このサービスでは一部のサイトがブロックされており、米国資本の反共産主義的サイトは閲覧不可能となっている。