cover the intersection of business, psychology and gender.


実際にメディアは、サンドバーグに批判的な姿勢をとってきた。サンドバークは単にビジネス上の決断を見誤ったCOOというのみならず、「冷酷」(バニティ・フェア誌)で「陰険かつ自己中心的」(経済メディアのクオーツ)な人間だというのだ。バニティ・フェア誌は重大スクープとして、「シリコンバレーではかなり前から、シェリル・サンドバーグは聖人ではないと多くの人が知っていた」と報じた。

それだけではない。サンドバーグは聖人でない上に、なんと怒鳴り声まであげるというのだ。ニューヨーク・タイムズ紙は、同社のアレックス・ステイモス最高セキュリティー責任者(CSO)が取締役会で行ったロシアの干渉に関する発言に腹を立てたサンドバーグが、同CSOを怒鳴りつけたと報じた。いら立ちのあまり大声を発する企業幹部など、いったい誰が見たことがあるだろうか? サンドバーグが聖人ではないというのも不思議ではない。

英紙ガーディアンのある記者は、フェミニストたちはサンドバーク自身がフェミニストであるという理由で彼女を「公に非難」すべきだと主張した。サンドバークがフェイスブックで犯した失敗は、男女平等の信条を持っているという事実により、いっそう許されざるものとなってしまうようだ。

こうした例は枚挙にいとまがない。匿名でブルームバーグの取材に応じたフェイスブック従業員は、サンドバークは「tainted(汚染されている)」と語ったが、これは企業役員よりかはレタスのリコールに関して使われそうな表現だ。また、女性の活躍に向けたアドバイスを記した著書『リーン・イン』をもじって、サンドバーグ自身が「リーン・アウト(退場)」すべきだとの声も上がっている。一方で英紙デーリー・メールは、ヘリポートに到着したサンドバーグのやつれた表情やさえない服装に注目した記事を掲載した。

サンドバーグを表す言葉ですらジェンダーの影響を受けている。例えばニューヨーク・タイムズ紙の記事では、女性問題を語るときによく使われる「have it all(すべてを手に入れる)」との表現を使い、「サンドバーグ、全てを手に入れられず」との見出しを付けた。フェイスブックの創設者で最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカ―バーグに関する記事には決して使われない表現だ。

編集=遠藤宗生

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