閉じる

フォーブス ジャパン編集部 エディター

TransferWise共同創業者のクリスト・カーマン

海外送金する際、利用者が知らぬ間に発生している割高な“隠れコスト”を極力、安くしたい──そんな思いのもと、P2P(ピア・ツー・ピア)の仕組みを活用することで、早くて安い海外送金を実現するサービスを手がけているフィンテック企業が「TransferWise(トランスファーワイズ)」だ。

同社の設立は2011年。創業のきっかけは共同創業者のクリスト・カーマンとターベット・ヒンリクスらが自ら経験し、感じた海外送金への不満にある。

「従来の海外送金は長い時間、銀行の窓口に並ばなければならない上に、着金されるまで時間がかかる。また手数料がすごく高い。仕組みとして、何かが間違っていると思いました」(クリスト)

一般的な銀行では海外送金の際、手続き手数料だけでなく、売値と買値の差(スプレッド)を手数料として徴収しており、顧客は知らぬ間に高い手数料を支払ってしまっている。そんな状況を変え、より早く、より安いコスト海外送金を行えるようにすべく立ち上げた会社はいま、急成長を遂げている。

収益75%増、毎日300万ポンドの節約を実現

トランスファーワイズは2018年9月、2018年度の収益が前年比75%増の1億1700万ポンドに達したと発表。これで2年目の黒字を達成したという。

「まだまだ小さな利益ですが、私たちのようなスタートアップにとっては大きな一歩。こうして収益をあげていくことで、より手数料を安くできる。非常に重要なステップのひとつだったと思っています」(クリスト)

また同社の顧客数は世界全体で400万人を突破。サービスの利用者は毎月30億ポンドを送金しているほか、銀行を介した同取引と比較して、毎年10億ポンド・毎日300万ポンドの節約を実現している。

トランスファーワイズは、なぜ急成長を遂げることができたのか。クリスト曰く、成功の秘訣は「顧客を第一に考え、課題解決に取り組んできたから」だという。

「私たちが最も大切にしているのは顧客です。彼らが抱えている問題を解決することが何よりも重要です。私たちが成功した理由はシンプルです。顧客が抱えている問題の解決にフォーカスし、手数料を10%安くしたり、送金のスピードを10倍以上早くしたり、利便性を向上させ海外送金を簡単にしたことが最大の要因です。その結果、顧客満足度が向上し、口コミベースで利用者が広がっていきました」(クリスト)

写真=若原瑞昌

PICK UP

あなたにおすすめ

合わせて読みたい