閉じる

PICK UP

.

memodji / Shutterstock.com

カタールは12月3日、来年1月に石油輸出国機構(OPEC)を脱退すると発表した。OPECに支配的な力を持つサウジアラビアにとっては、大きな「失点」となる可能性がある。

カタールの決定そのものは、OPECにとってそれほど重要ではないようにみえる。同国の産油量は、それほど多くはないためだ。だが、もう一つのOPEC加盟国であり、カタールの同盟国でもあるイランの「発言」から考えれば、カタールの決断はサウジに対する反乱の兆候と考えられるかもしれない。

OPECのメンバーであることは、カタールに多くの利益をもたらしていない。同国は相当量の液化天然ガス(LNG)を輸出する一方、石油の生産量は少ない。そのため、OPECの意思決定にほとんど影響力を持っていない。

つまり、OPEC内でサウジの指示に従うことで、カタールが得るものは何もないのだ。だが、サウジに抵抗することは、カタール政府にとっては内政面でのメリットになる可能性がある。

産油量が日産60万バレルのカタールを欠いても、OPECが損失を感じることはなさそうだ。OPEC全体の産油量の2%に満たない量なのだ。それでも、サウジにとっては打撃となり得る。

今回のカタールの決定が同国にとどまらず、産油量の少ないメンバー各国がサウジやその新たなパートナー、ロシアの支配に対する不満を表明し始めるきっかけになれば、OPECと石油市場を動かすものとしてのサウジの立場を大きく揺るがすことになりかねない。

産油量で上位に入るイランのOPEC理事は同日、「産油量の少ない国にとって、OPECの加盟国であるメリットはない」と発言。サウジとロシアをけん制した。

小規模の産油国がこれで、サウジやその友好国であるアラブ首長国連邦(UAE)に抵抗する勢いを得たのだとすれば、石油市場は今後より不安定化し、不透明感を増すことになる可能性がある。

OPECは6日、オーストリア・ウィーンで定例総会を開く予定だ。

編集=木内涼子

あなたにおすすめ

合わせて読みたい