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2018.12.07

「スマート冷蔵庫」で従業員の生産性を向上、米Byte Foodsが好調

(c)Byte Foods

米カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くバイト・フーズ(Byte Foods)は、創業から3年足らずのスタートアップだ。だが、すでに600台以上の「スマートフリッジ(賢い冷蔵庫)」をさまざまな場所に設置し、サービスを提供している。

「スマートフリッジ」は、テスラやビリンクトインの本社をはじめ、病院や小規模の非営利団体のオフィスなど、幅広い施設に導入されている。

さらに、同社は11月上旬からサービス提供地域を州内全域に拡大。共同創業者で最高経営責任者(CEO)のリー・モクリは、今後は全米各地で事業を行うという野心的な目標を掲げている。自社のビジネスモデルには勢いがあり、事業拡大は可能だと考えている。

モクリは、「新鮮な食品を従業員に提供するということについて、企業・雇用者には選択肢がほとんどない。一方で、それを提供しているフェイスブックやグーグルのような先駆者たちもいる。大半の企業には十分な予算がないか、あるいは単純に、そうしたことを行おうとするような企業文化がない」と指摘。次のように述べている。

「そうした状況にも変化が出始めている。投資対効果があることは間違いないからだ。従業員を喜ばせることも、健康を増進させることもできる」

健康的な食事が認知能力と生産性に直接的な影響を及ぼすことを示す研究結果は、すでに数多く発表されている。また、多数に上るバイトフーズの顧客を対象に行った調査結果では、同社のサービス利用者の90%が、「勤務中にも健康的な食事をすることができるようになった」と答えている。

バイトフーズは、ベイエリアにある約100社から新鮮な食品を調達している。自社のテクノロジーによってデータを収集し、冷蔵庫の中にはいつでも、サラダやサンドイッチなど、需要の高い商品が並ぶようになっている。また、同じ商品でも、消費期限に合わせて価格を調整している。例えば、消費期限が3日間のサラダなら、1日目よりも3日目の方が安くなる。
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編集=木内涼子

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