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国際教育分野で法人向けサービスやネットワーキングイベントを提供するICEFが先ごろ実施した調査によると、留学先を選ぶ主な決め手は学生ビザの取得のしやすさ(70%)、財務面(35%)、世界の経済・政治的状況(25%)だった。

北米の留学先としての人気は全体的に高かったが、米国での教育を望む留学生はこの3つの面での懸念により減少し、代わりにカナダを選んでいる。カナダでは学生ビザの取得は非常に容易で、生活費は他の候補国に比べて低めだ。

カナダ紙グローブ・アンド・メールによると、カナダ政府が受け入れたあらゆる経済階級の移民の40%は現在、カナダの大学を卒業した留学生で、同国にとどまることを希望している。カナダで家族を持ち、良い仕事を手に入れることも選択肢の一つだ。

カナダの留学生には、卒業すれば最大3年間の就労許可を得る資格が自動的に与えられる。また同国は、留学生が永住権を申請することも奨励している。米国では、留学生がH-1B(専門職)ビザプログラムを通して永住権を取得することは難しい。

とはいえ、カナダのプログラムにもいくつかの欠点はある。留学生が通うカナダの一部の高校では詐欺行為の事例があり、大学に入学させるために生徒の成績を意図的に膨張させていることが発覚した。また、生徒・学生やカナダの学習プログラムも、ビザの取得のため不当に利用されてきた。

それでも、カナダの雇用主は卒業後の留学生を雇用することに全体として大きな関心を持っている。こうした人材は、カナダの地元経済を活性化させるため必要なスキルを備え、さまざまな言語を話せるからだ。ベビーブーマー世代が引退するにつれ、カナダでは2025年までに地元経済が労働力不足になると見込まれている。労働力不足をカバーすることを期待されているのは、留学生のような移民だ。

留学生の支出の結果、カナダ経済では2017年に17万の仕事が生まれた。これは経済にとって大きな刺激だ。カナダは新たな学生獲得に向け他国と競争することになるが、留学生が留学先にもたらす大きな利益を考えると、カナダの留学生獲得は今後厳しい競争にさらされる可能性が高い。米国は、カナダから教訓を学べるはずだ。

翻訳・編集=出田静

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