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フリーライター/エディター

(左)コネヒト CEO 大湯俊介 (右)ママリ編集長 湯浅大資

「保育園落ちた、日本死ね」

2016年2月15日、はてな匿名ダイアリーに投稿された、ひとつのブログ記事が日本中で賛否両論を集めた。

あれから2年。「待機児童問題」を解消すべく、政府は2020年度末までの待機児童解消、3歳から5歳の幼児教育・保育の無償化を目標に掲げているものの、実現可能性に対して疑問の声も挙がっている。まだまだママが安心して働ける環境はできあがっていない、というのが日本の現状と言っていいだろう。

そんな現状を打破すべく、「ママの一歩を支える」をミッションとしたママ向けQ&Aアプリ、情報サイト「ママリ」を運営するコネヒトが2018年6月、社会発信プロジェクトを開始した。



そのプロジェクトの名は「変えよう、ママリと」。これは“ママが一歩を踏み出しやすい社会の実現”を目指した取り組み。第一弾のテーマは「働くこと」だ。

サービス開始から4年が経ち、出産した女性の3人に1人※が使う規模にまで成長したママリ。なぜ、このタイミングで社会発信プロジェクトを開始したのか。コネヒトのCEO 大湯俊介と、編集長を務める湯浅大資に話を聞いた。

※:「ママリ」内の子供の誕生日を2018年1月1日~9月30日に設定したユーザー数と、厚生労働省発表「人口動態統計」の2018年1月~9月分の出生数から算出。

ママを受け入れがたい職場の「雰囲気」が最大のネック

──今回、「変えよう、ママリと」を始めようと思った経緯は何だったのでしょうか?

大湯:「ママリ」をリリースしてから4年以上が経ち、有難いことにサービスは大きく成長しました。現在、月間閲覧数約2億回、アプリ内の月間投稿数約250万件、2018年に出産した女性の3人に1人が会員登録をするなど、国内最大級のママ向けサービスになっています。

「ママリ」は“ママの一歩を支える”というミッションのもと、3つのアプローチでサービスを運営しています。

1. 自ら選ぶための「知識」を提供する
2. 一歩を踏み出す「自信」を育む
3. 行動したママを受け入れる「社会」をつくる

これまで、妊活・妊娠・出産・子育ての疑問や悩みを解決する情報を届けることで、「知識」の提供と「自信」を育むことのサポートは行えていましたが、ママを受け入れる「社会」をつくることまではアプローチできていなかった。

もちろん、最初から社会に対してアプローチできるものではないと思っていましたが、今では出産した女性の3人に1人がママリを利用していただいています。ママたちの生活に大きな影響を与える存在になったことに強い責任を感じ、行動したママを受け入れる「社会」をつくっていかなければいけないな、と。

湯浅:編集長として「ママリ」に携わっているのですが、サービスの運営を通じてわかったのは、同じ疑問が異なるママたちにより何度も質問されているということ。これはつまり、その時々に課題を抱えているママたちに手を差し伸べることはできていますが、根本的な悩みを解決することまではできていないということなんです。

 

大湯:ママを取り巻く環境を改善し、抱える課題を根本から解決するには、社会にアプローチしていくしかない。そう思い、今回「変えよう、ママリと」を始めることにしました。

湯浅:まずはママたちが抱える課題は何なのか。それをきちんと見定めるために、アプリ内で「変えよう、ママリと」に関するユーザーアンケートを実施しました。

アンケートは最終的に1668件ものコメントが集まりました。ユーザーから寄せられたコメントを一つひとつ読んでいき、テキストマイニングを行った結果、「保育園」「働く」「育休」「預ける」などのワードが頻出していることがわかったんです。

例えば、「保育園」などのワードは、「働きたいのに保育園に預けることができない」といった文脈で使われることが多く、ママの悩みの根底は「働く」ことにあるのだと考えました。

文=野口直希 写真=小田駿一

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