世界で評価される「紀土」シリーズの最高峰

KID MURYOSAN JUNMAIGINJO

祝杯をあげるとき、自分自身の時間を楽しむとき、孤独を噛みしめるとき…… 一杯の酒と向き合う空間に身をおくひとときは、明日への活力となる。


「紀土」と書いてキッドと読む。そのココロは、紀州和歌山の風土を存分に感じさせ、また蔵人が我が子(KID)のように愛情を注いで醸す1本だということを表しているのだとか。

最近多くの酒販店や飲食店で目にし、また次世代の日本酒シーンを牽引する酒蔵として必ず名前が挙がる平和酒造(和歌山県)の酒であるが、この「紀土」が世に出るまでの道のりは決して平坦ではなかった。
 
昭和3年に創業された平和酒造。現在は4代目となる山本典正氏が東京のベンチャー企業を退職して蔵に戻った時、酒蔵は他メーカーのために酒を造る“桶売り”が中心となっていた。「これではいけない。自社ブランドを創らなくては」と一念発起した山本氏は、それまでの安価量産型から、高品質な日本酒・リキュールを手作りで造るスタイルへとシフトチェンジ。

試行錯誤の末に生まれた「紀土」は、和歌山のなだらかな山々に囲まれた盆地、高野山の伏流水、昼夜の寒暖差、豊かに実る稲作など、地域独自の風土を存分に活かし、国外最大級の日本酒コンテストである「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)」の吟醸酒・大吟醸酒の部で2年連続受賞するなど、多くの栄誉に輝いた。
 
なかでも「無量山」は兵庫県の特A(5段階評価で最高ランク)地区の山田錦だけを使用した「紀土」シリーズの最高峰。そのネーミングには、昭和初期まで無量山超願寺という寺だった平和酒造の山号をいまに受け継ぎ、その歴史と名をさらに発展させていこうという決意が込められている。
 
この「紀土 無量山 純米吟醸」をなんとフランス料理とペアリングできるのは、帝国ホテル 東京のダイニング「レ セゾン」。昨今、日本酒とワインを隔てなく料理とペアリングさせるフランス料理が人気だが、名門ホテルのメインダイニングにあっても「SAKE」「今夜は日本酒で」などのリクエストはやはり増加傾向だという。

2020に向け、海外要人の滞在先となる帝国ホテル 東京のフレンチに日本酒がラインナップされているというのはSAKEのステイタス向上のため、大きく貢献することだろう。

「日本酒に一定のイメージをもっている」「最近日本酒を飲んでいない」という人にこそ味わっていただきたい、世界で勝負できるSAKEである。

<KID MURYOSAN JUNMAIGINJO>
度数:15%
容量:720ml
価格:2400円(参考小売価格)
問い合わせ:平和酒造(073-487-0189)

<今宵の一杯はここで!>
レ セゾン 〜仏料理の粋を伝える名門ダイニング〜

日本に本格的なフランス料理をもたらした名門、帝国ホテル 東京にあって、絶大な信頼をゲストから寄せられているメインダイニング。仏シャンパーニュ地方を代表するレストラン「レ クレイエール」でシェフを務めていたティエリー・ヴォワザン氏のもと、本格的なフランス料理とワインはもちろん、全国から選り抜きの日本酒19種がマスターリストからチョイスできる。



住所:東京都千代田区内幸町1-1-1 本館中2階
電話番号:03-3539-8087
営業時間:7:00 ~10:00(L.O.)、11:30 ~14:30(L.O.)、17:30~22:00(L.O.)
定休:なし

photographs by Masaharu Hatta text and edit by Miyako Akiyama

この記事は 「Forbes JAPAN 新しい現実」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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