「目標を決められない」と焦る人に伝えたい3つの視点

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二つ目は、“主語を変えてみる”こと。

「これからどうしたいか」と自分を主語にして考えるのをやめて、「これからどうなっていくか」と、時代や環境を主語にしてみたらどうだろう。

もはやビジネスに国境もなくなっていく環境や、人工知能の進化が加速していく世の中で、どんな新しいビジネス、サービスが生まれていくか。環境を主語にして自由に想像を膨らませるのは、それほど難しくはないはずだ。

そのイメージの中で興味を持てるものから、自ら目指すべき目標のヒントを見つけられるかもしれないし、もっと受け身に立って「こういう世の中になるのなら、自分はどういう立ち位置にいたらいいか」と考えてみてもいい。誰もが時代を切り開く主人公を目指さなくていいのであって、時代に合う働き方を選ぶのだって立派な人生だと私は思う。

三つ目は、“目標は一つに絞らなくてもいい”ということ。

これは目標設定のハードルをさらに下げるのではないだろうか。先述の通り、未来のことに意思決定を行うことは相当難しい。だから、未来について考える時は「一つに絞らなくていい」とルールを決めると、だいぶ力が抜ける。

実際、私が若者やリーダー層へのキャリアコンサルティングをする時にも、「5年後やりたいことをいくつでも、できるだけたくさん挙げてください」と言っています。制限せずに自由にイメージを解放することで、思わぬ組み合わせの発見にもつながる。

過去に聞く、主語を変える、一つに絞らない。この3つの視点で、目標設定のプレッシャーから解き放たれよう。

連載 : 自分自身の育て方
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文=中竹竜二 構成=宮本恵理子

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