CEOのKevin Chouはモバイルゲーム企業のKabamを、韓国のゲームパブリッシャーNetmarbleに7億ドルで売却した後、2017年にGen.Gを始動した。Chouはブリザード・エンターテイメントのeスポーツリーグ「オーバーウォッチ・リーグ」に所属するチーム「ソウル・ダイナスティ」を推定2000万ドルで買収した。
ソウル・ダイナスティの価値は今では買収当時の4倍に上昇したとされ、Gen.Gにとって最大の資産となっている。Gen.Gが競合他社と違うのは外部から資本を入れていない点だ。同社の資金は創業者のChouや、同社の役員のArnold Hurたちからもたらされている。
Seoul DynastyのSNSのフォロワーは1億9000万人に達しており、韓国の人口の3倍に及んでいる。また、ユーチューブとTwitchの購読者数は9600万人に達しており、リーグ内では米国のDallas Fuelに次いで2位となっている。
Seoul Dynastyが特徴的なのは女性ファンの多さだ。「ファンの38%が女性で、18〜24歳の年齢層が主要なポジションを占めている」と38歳のChouは話す。昨年、開催したイベントでは1500枚のチケットを90秒で売り切ったが、顧客のほぼ全てが女性だった。
Chouによると女性ファンたちは、10代にありがちな異性に対する憧れではなく、勝利を待ち望んでいるという。「女性ファンたちから最も多く寄せられるリクエストの一つが、プレイヤーたちはスーツでプレイをしてほしいというものだ」と彼は話した。
Gen. Gは次世代のインフルエンサーたちをマーケティングに活用しようとしている。「これまで韓国系アメリカ人ラッパーのpH-1や、KポップグループのFXのAmber Liuなどとコラボを行ってきた。また、ジャスティン・ビーバーやDJキャレドのプロデューサーを務めたDavidiorとも楽曲をリリースした」と、同社役員で33歳のHurは話した。
「ナイキやHypebeastともコラボを行い、従来のゲームファンにとどまらない層にアピールしていきたい」と彼は話した。