ビジネス

2018.11.27 17:00

iPhone不振のアップル「保護ケース」の特許で売上増を画策か

アップルのチーフデザインオフィサー、ジョナサン・アイブと、同社CEOのティム・クック(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

アップルのチーフデザインオフィサー、ジョナサン・アイブと、同社CEOのティム・クック(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

iPhoneの売上不振が鮮明になるなかで、アップルCEOのティム・クックが新たな収益源を模索中であることが明らかになった。米国特許商標庁(USPTO)が公開した、出願文書によると、アップルはスマホの保護ケースに適用可能な、触覚フィードバックボタンのユニットの特許を取得しようとしている。

ニュースサイト「Patently Apple」は、このユニットはアップルが自社で発売する保護ケースだけでなく、外部メーカーの製品にも採用される可能性があると指摘している。

特許に記されたデバイスには、ボタン式のアクチュエータ(電子信号を物理的な動きに変える装置)や、iPhoneに装着できる取外し可能な付属装置が含まれている。また、トリガー用の磁気素子も内蔵しており、外部ケースのボタンの押し込む力を補う機能を持っている。

このユニットを使えば様々な素材で、ボタンの押しやすい本体と一体化したスマホケースの製造が可能になる。

アップルは製品のディテールにこだわりぬき、顧客に一体感のあるユーザー体験をもたらすことで知られている。しかし、アップルの財政面を考慮すると、これは同社に新たな収益源をもたらすことになりそうだ。

このユニットの採用を望む外部のケースメーカーらは、アップルの「Made for iPhone」プログラムへの参加が前提となる。これにより、アップルは機器メーカーから新たな上納金を得ることになる。

このデバイスはあくまでも特許段階であり、実際の製品に採用されるかどうかは定かではない。しかし、アップルがこの機能を製品に導入すれば、外部のケースメーカーはアップルに従うしかないだろう。そして、iPhoneの売上不振に苦しむアップルは、少額かもしれないが、新たな利益を得ることになる。

編集=上田裕資

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