ドクター・マイクは「人はデスクに座っているとき、できる限り生産的になりたいと思っている。世界は目まぐるしく動いており、その気持ちは分かるが、最大限生産的になるには実は休憩が必要だ。休憩や休暇を取ろう。仕事の時間は少なくなるが、休憩を取ればより生産的・創造的になれる」と述べた。
心の健康を改善することで、体の健康に影響を与えることができるし、その逆も同様だ。「心と体のつながりを理解すること。この2つは私にとって同じものだ」とドクター・マイクは語る。「心は常に体とコミュニケーションを取っており、体は常に心とコミュニケーションを取っている。ストレスを感じている人の血圧や安静時の心拍数は高いことがデータから分かっている」
その逆も同様だ。長時間座っていることが原因で痛みを感じている場合、「素晴らしい思考は持てない。その代わり、憂鬱(ゆううつ)な気持ちや不安が増える」という。ドクター・マイクは腰や首の痛みなどの慢性痛について「私たちは、こうした症状に身体的な原因をすぐに見つけようとし、注射や手術の提案をしがちだ。しかし現実的には、それは症状に対処しているだけで、原因に注目していない」と語る。
多くの場合、原因は深い場所に根差している。デスクを離れてランチを取らない理由は何だろう? デスクを離れて1時間の休憩を取ることや、心の健康をケアするための休暇の取得を恐れている理由は? 自分がいないと職場は崩壊すると心配している? あなたの職場は、自由ではなく恐怖心に包まれた劣悪な環境となっているのではないか?
「自分のパフォーマンスが標準に達していないのでは、あるいは自分が後れを取ると全てが崩壊するかもしれないという不安がある。自分の感情を理解し、簡単な認知行動療法を通じて『なぜ休憩を取らないのか』を考える。ただ単に、立ち上がって休憩を取れ、と言うのではなく、内省的な会話をすること」(ドクター・マイク)