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ここ10年ほどの間、大手通信企業のAT&Tやベライゾン、ボーダフォンらは劣勢に置かれてきた。フェイスブックやツイッターらは回線にただ乗りし、巨大な広告収入を生み出してきた。

しかし、ここで見落とされていたのがSMSだ。大手通信企業らは今、ようやくSMSの重要性に気づき始めた。通信企業がSMSから得る収入は増加傾向にある。

欧州の686の企業を対象とした調査で、3分の2の企業が顧客と最初のコンタクトをとるにあたり、SMSを用いていることが明らかになった。この調査はSMSに特化したメッセージングサービスを運営する企業、Commifyが実施した。

ここでいうメッセージとは、家族や友人の間でやりとりされるものではない。ヘアサロンが10%の割引を提示する場合や、歯科医が予約日を通知する際などにSMSは用いられている。また、航空会社は旅行の当日に早めに空港に向かうよう、顧客らにSMSで呼びかけている。

Commifyによると、企業は顧客エンゲージメントを高める目的でSMSの利用を活性化させ、ワッツアップやフェイスブックよりも、古びたテクノロジーであるSMSを選んでいる。

その理由はごく単純だ。ワッツアップは世界で10億人以上に利用されているが、誰もが必ず持っている訳ではない。「ここ10年で様々なアプリが生まれてきたが、全ての顧客にリーチできるのはSMSだけだ」とCommifyの代表を務めるGeoff Loveは話す。

企業らは今後、SMSの利用を増加させる傾向にあるとLoveは指摘する。大手通信企業らは既に法人のメッセージング分野で主要なポジションを確立している。

この流れは別の調査企業、MobileSquaredのレポートでも裏づけられている。同社が行った調査で、「A2P SMS」と呼ばれる法人メッセージング市場で、通信事業社らが売上の大半を得ていることが明らかになった。2017年にモバイル通信企業が法人のメッセージングから得た売上は89億5000万ドル(約1000億円)に達していた。これに対してアグリゲーターと呼ばれる外部企業の売上は29億2000万ドルだった。

MobileSquaredは通信企業が法人メッセージング市場から得る収入は、今後も増え続けていくと予想する。

編集=上田裕資

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