会社に柔軟な勤務形態を求める3つの方法

George Rudy / shutterstock.com

米国では、10月は仕事・家族月間だった。従業員はこの1カ月、これまでに達成したことを祝いつつ、より健全で柔軟な勤務環境を作ることのビジネス面でのメリットについて見直しを続けることが奨励された。企業は従業員をより手厚く支援し、引きつけ、人材を保持するための方法を常に考える必要があるが、こうした時期を利用し、柔軟な働き方を認めるメリットに光を当てるのは重要なことだ。

私は、特に子どもができたばかりの女性など、子どもを持つ従業員への支援向上と人材保持方法について、企業にコンサルティングを提供している。その立場から、成功の鍵となる要素は柔軟性であると言える。

米求人情報サイト、フレックスジョブス(FlexJobs)の創業者、サラ・サットン・フェル最高経営責任者(CEO)は「柔軟な勤務の選択肢を、男女含めた全ての従業員がより簡単に利用できるようにすることで、従業員をより平等にすることができ、男性よりも女性が影響を受けがちな仕事とプライベートの衝突を減らすことができる」と述べた。

しかしシェリル・サンドバーグ著『LEAN IN(リーン・イン)女性、仕事、リーダーへの意欲』によると、現実には高い適性を備えた子どもを持つ女性の43%が一時的、あるいは永久に仕事を去っており、リーダーシップ・パイプラインの崩壊につながっている。キャリアパスを何事もなく進み、新たな高みへと上昇を続けていた女性のキャリアは、子どもができた途端に崩れ去る。子どもができて間もない女性にとっては特に柔軟性が重要だ。

柔軟な働き方ができるようになれば、従業員と雇用主の両方が、全員のメリットになるような調和した勤務環境を作る機会を持てる。

フリーランスやパートタイム、遠隔勤務などの雇用形態を取る人は、ワークライフ・インテグレーション(仕事とプライベートを統合し、双方を充実させること)の水準が高いことを報告しており、非従来的な労働者と比べて仕事に満足していることが多い。コワーキングや育児のためのスペースも出現し、子どもができたばかりの母親は子どもと同じ建物で仕事をすることができるようになっている。

コワーキングスペースと育児スペースの統合は、キャリア志向の女性が生き生きと働く共有環境を与えてくれるだけでなく、子どもたちの豊かな生活や健康も後押しする。ロサンゼルスを拠点とし、育児とコワーキングスペースの統合施設を運営するビッグ・アンド・タイニー(Big & Tiny)の創業者・オーナーのケルツェ・ビルバオは「小さな子どもを持つ親にとって、ワークライフバランスは特に達成が難しいものかもしれない。

現在、(仕事で)生産性を高め成功を収めつつも、家族と質の高い時間を過ごすことの重要性がますます認識されている。ビッグ・アンド・タイニーは、子どもを持つ人たちがこのバランスを取れるよう支援する場だ」と述べた。
次ページ > 柔軟性のある働き方を求める3つの方法

翻訳・編集=出田静

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事