人前でのスピーチが怖い人へ 克服のための4つのコツ

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パブリックスピーキング(人前でスピーチをすること)を怖いものの一つとして挙げる人は多い。極端な場合、口が乾く、声が弱々しくなる、体全体が震えるなどの症状が出る人もいる。誰もがこのような状況に陥るわけではないが、不安のため人前で話すのを避けた経験はあるかもしれない。

自分が働く業界や企業での役割にかかわらず、自信を持ってコミュニケーションができることは重要だ。質問を受けて困ってしまう、スポットライトを浴びるのが怖いという理由でこうした状況を避けているようであれば、あなたは自分に制限をかけている。こうした恐怖心の克服方法やうまい対処法を学び、自分の成長をこれ以上妨げないようにしよう。

米退役空軍中佐、ロバート・“ウォルド”・ウォルドマンほど、こうした恐怖心の克服法を理解している人はいないだろう。ウォルドマンは勲章を授与されたことのある元戦闘機パイロットで、米国スピーカー協会(NSA)により、卓越したプロのスピーカーとして「スピーカー殿堂(Speaker Hall of Fame)」に選ばれている。

私は先日ウォルドマンを取材し、恐怖心を克服して潜在能力を発揮するため必要なことについて話を聞いた。

1. 常に準備をしておくこと

人がパニックに陥る理由は恐怖心ではなく、何をすれば良いか分からないことである場合が多い。理解できないことを怖がるためつまずいてしまい、悪循環に陥って挑戦をやめてしまう。こうした状況への対処法は、準備をすることだ。

ウォルドマンは軍に入ってから3年目を迎えた頃、カリブ海でスキューバダイビングをしていた。そのときトラウマになるような事故を経験し、命は助かったものの深刻な閉所恐怖症になり、ひどいパニック発作が起きるようになった。彼は、パイロットになる夢をかなえるためには恐怖を克服する必要があることを知っていた。

ウォルドマンの取った解決策は、予期していないことが起きる事態に備えておくことだった。「『パニック発作が起きたらどう対処する?』と自問した」とウォルドマン。きちんと準備ができていれば、何も恐れることはない。

私はプロの講演者として、技術的問題や時間の変更、聴衆の状態などを考慮した準備をしている。計画外のことが起きても備えができているように、できる限りのことをしているのだ。
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翻訳・編集=出田静

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