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I write serious and sometimes comic musings on retail's evolution

haireena / Shutterstock.com

米ランジェリーブランド、ヴィクトリアズ・シークレット(VS)が11月19日、ジャン・シンガー最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。就任から2年が過ぎたばかりのトップの交代は、年間70億ドル(約7860億円)以上を売り上げる同社の全てが順調なわけではないことを示唆している。

新規参入企業が相次ぎ、人口構成が変化し、そしてデジタルによる破壊が続くなか、VSは道を見失っているようだ。かつてのVSとその現状を比較してみると、悲しい気持ちになる。それは、VSが今のような状態になることが予想されたからではなく、今のようになる必要はなかったからだ。

業界が混乱する中でも、小売業が小売業であることに変わりはない。そして、なぜ消費者にとってブランドが重要なのかといえば、ブランドには明確なビジョンと目的があるからだ。VSは市場において特有の地位を占めていた。だが、その他の多くのブランドと同様、小売業界に広まっている大きな問題の犠牲になった──商品に問題を抱えるようになっている。

ただ、実店舗でもオンラインでも、小売業者やブランドが売っているのは商品ではなく、それぞれが消費者に提供しようとする、そして他社との差別化を実現している一連の経験だ。VSを再生させるため、仮に筆者が新CEOなら実行したい“シークレット”プランは、次のようなものだ。

ステップ1. 「経験を売る」ことに立ち戻る

VSは当初、顧客が一人で鏡の前に、あるいは誰かの前に裸に近い姿で立つとき、より良い気分になれるという“経験”を売るブランドだった。VSの救済のカギを握るのは、そうした販売の在り方に立ち返ることだ。

ステップ2. 店舗を再設計する

VSは店舗を全面的に見直す必要がある。店内を気軽に立ち寄って購入できるような商品を取りそろえた部分と、それとは別のセクションに分けることが考えられる。ドアで区切った奥の部分は、外を通りすぎる人たちや他の誰からも見えないようにする。好奇心をそそり、中には何があるのか知りたいと思わせるような、クールなエリアを作るのだ。

編集=木内涼子

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