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メルカリがグローバル展開で意識した「2つのこと」

──スタートアップがグローバルに打って出るために意識すべきことは何でしょうか?

会社が置かれている環境、サービスの内容など個別に異なる要素も多いですし、我々もまだ成功はしていないので確実なことは言えません。それを踏まえて、私があくまで仮説として持っている考えは、経営のコミットメントと現地の市場環境をよく知っている人材がグローバル展開には重要だ、ということです。

当社も2017年6月、グーグルやフェイスブック幹部であり、シリコンバレーでの経験が長いジョン・ラーゲリンを招聘し、メルカリUSのCEOになってもらっています。

ジョンの入社後、元グーグルなど現地のトップカンパニーで活躍する人材が入ってきてくれるようになり、採用面でも大きな変化がありました。

その上で2018年3月にローカライズ・リブランディングを行って以降、各地でオンラインとオフライン広告(ラジオ・看板)を実施するなど、各種マーケティング施策を展開。

その結果、既存利用者に加え、新規購入者が増加し、購入単価が上昇するといった一定の成果が出てきているところです。

──現在、「テクノロジーへの投資」を推し進めていますが、今後の展望がありましたら教えていただけないでしょうか?

例えば、写真を撮るだけで説明文や販売価格をサジェスト(提案)することで、出品ボタンを押してからの出品完了率のみならず、売却率も向上しています。

テクノロジーへ投資することにより、お客様へより良い体験を提供することができますし、他サービスとの差別化にもつながっていくはずです。

メルカリは世界的なテックカンパニーを目指し、エンジニアを1,000人体制にすることを目標に掲げています。今後も国内外問わず優秀なテック人材を採用し、育成していく。

我々の提供するサービスを通じてテクノロジーで世の中を変えながら、中長期的には開発者にも使われるテクノロジーを開発し、業界に還元していきたいと考えています。

「3回まではとりあえずやろう」と決めて、挑戦を続けてきた

──起業家は事業を進めていく上で様々な困難が待ち受けています。そうした課題を乗り越えていくために山田さんが日々、意識していることは何でしょうか?

事業は「3回ぐらいやれば、打率3割でも1回ぐらい当たるだろう」という考えのもと、「3回まではとりあえずやろう」と決めて、挑戦を続けてきました。そして、やるからにはヒットではなくホームランになるほうを選んできました。

メルカリを作る以前も含めると、数多くのサービスを作ってきましたが、ほとんどのサービスはうまく行きませんでした。

しかし、失敗しながら学んでいきましたし、最終的に成功すれば過去の失敗経験というのは消え去っていくもの。失敗は成功するまでの重要なプロセスだと考えています。

──ありがとうございます。最後に、次世代を担う起業家へのアドバイスがありましたら、一言いただけないでしょうか?

先程、失敗は成功のために必要なプロセスだと話しましたが、私は日頃から他の人の失敗や成功からでも次の自分の経験にも活かせることがあるのではないかと考え、聞けるのであればなるべく要因などを聞くようにしていています。

我々もまだ道半ばという立場なので、一緒に日本から世界を目指していける人が増えていったら嬉しいですね。ともに世界を目指してがんばっていきましょう。

文=新國翔大

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