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インポッシブル・フーズは今回の発表で、同社の爆発的な成長が現実のものであることを裏付けた。インポッシブル・バーガーは2016年7月に発売されてから、レストランとの協業を通し、これまで1300万個を売り上げた。インポッシブル・フーズは発表の中で、この売上数は持続可能性の観点から重要な成果を出したと述べた。

1300万個のハンバーガーは、重量にして牛6500頭以上の牛肉に相当する、これにより節約できた資源は、ニューヨークにあるセントラル・パークの25倍以上の敷地、米国人200万人以上が1日に使用する水の量、そして米国を車で8万回横断する場合と同量の温室効果ガスに相当する。

インポッシブル・フーズは、インポッシブル・バーガーの開発において脂っこい口当たりや鉄分の味、血の色をした肉汁など、本物の肉でできたバーガーを食べるときの感覚を完全に再現することを目指していた。インポッシブル・フーズのチームは遺伝子組み換え酵母を使い、血や肉の赤い色を作り出し良い風味を与える植物由来のヘム(レグヘモグロビン)分子を複製するなどの手段を用い、同目標を達成した。米食品医薬品局(FDA)は今年7月、インポッシブル・バーガーの重要材料であるレグヘモグロビンを商品に使用することを正式に承認した。

インポッシブル・フーズの人気の高まりは、消費者の植物由来食品志向が高まりつつあることに加え、一般大衆に肉を供給するための、持続不可能な食肉生産プロセスに関する科学的懸念を背景としている。国際連合(UN)の経済社会局(DESA)によると、世界人口は2050年までに97億人に達すると予想されている。

国連食糧農業機関(FAO)は、肉の消費が2050年までに73%増加すると予測しているが、氷に覆われていない地表の30%は現在、既に家畜生産に充てられている。ブラウンCEOのインポッシブル・フーズは、こうした広範な問題を解決する手段として、消費者の好みに影響を与えるような、おいしくて財布に優しい代替肉商品の開発を目指している。

インポッシブル・フーズ資金調達のシリーズCを率いた、アルファベット傘下の投資会社GVのアンディ・ウィーラーは「植物由来の食品を主流にするためには、人々が心から食べたいと思う商品を作らなければならない、というのがパトリックの主張だった」と述べている。

翻訳・編集=出田静

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