洗練の乗り味を堪能できる、極上のラグジュアリーネス──Audi Q7 3.0 TFSI quattro

Audi Q7 3.0 TFSI quattro

アウディのセリングポイントは?と聞かれれば、多くの人が“クワトロ”と答えるだろう。それほど四輪駆動の存在を強烈に印象づけたプレミアム・ブランドは珍しい。しかし、アウディの真骨頂は“軽量化”にある。その証左にネッカーズルム工場には、軽量化技術に特化した研究開発センターまであるのだ。アウディが得意とするアルミニウムに加えて、マグネシウム合金やカーボン複合材といった新素材、従来からのハイテン鋼との組み合わせや接合まで、“軽量”に役立つことすべてを網羅している。

そしてアウディは、単に軽量なだけではなく、アウディのもう一つのセリングポイントでもあるデザイン性を損なわないように、レーザー溶接や最新の品質検査などを取り入れることで、いかに“ビジュアル・ウェイト”を軽く見せるかにもこだわりを持っている。

ネッカーズルム工場での生産ではない2代目となる「Q7」にもその知見は大いに活かされ、初代と比べて300kgものダイエットに成功している。全長×全幅×全高=5070×1970×1705mmというグラマラスなスリーサイズを持つがゆえに、車両重量は2.1トンと重量級ではあるが、とはいえこのクラスのSUVとしては画期的な軽量化が施されている。身軽になったボディに、333ps/440Nmもの大出力を発揮するスーパーチャージャー付き3リッターV6エンジンを積むのだから、走りっぷりの力強さは想像以上だ。

軽量素材を多用するものの、最新の接合技術の採用でボディ剛性を高めることにより、しっかりと地を掴むようなシュアな乗り味を実現した。なかでも、エアサスを採用する上級グレードではしっとりとした高級感のある乗り味を実現している。一方で、アクセルペダルを踏み込むと、強大なトルクが湧き出し、スポーツカーよろしく身体ごとシートに押し付けられる。それでいて、3列目のシートを備え、シートを倒せば広々とした荷室が現れるという使い勝手の良さもある。

クワトロ、ライトウェイト、デザインと、アウディの真骨頂を注ぎ込んだ「Q7」は、洗練のラグジュアリーネスと抜群の使いやすさで、上質な暮らしを提供する。

Audi Q7 3.0 TFSI quattro

DATA
駆動形式 : AWD
全長 : 5070mm
全幅 : 1970mm
全高 : 1705mm
最高出力 : 245kW(333ps)/5500-6500rpm
価格 : 9,290,000円(車両本体価格・税込み)
問い合わせ :Audiコミュニケーションセンター 0120-598-106

Audiの軽量化技術を支える研究拠点

本社のあるインゴルシュタットと並ぶアウディの一大拠点であるネッカーズルムは、古くからネッカー川とズルム川の交差する肥沃な地域として歴史あるエリアであり、19世紀後半からは工業都市として発展しており、ここにアウディが拠点を開いたのも納得できる。

1994年にフラッグシップモデルの「A8」を発売した当時、アルミニウムを活用したボディ骨格が大きな話題を生んだ。軽量化に特化して研究開発を進める「Lightweight Design Center」が設置されており、170人もの研究者が研究機関や産業パートナーと緊密に協力して研究開発を進めている。アルミニウムはもちろん、ハイテン鋼、マグネシウムやカーボン複合など、幅広い分野を包括した研究開発を進めている。

軽量化による効用は、走行性能や低燃費化だけではなく、デザインの可能性の広がりももたらす。プレミアム・ブランドならではの軽量化の応用といえる。

photograph by Tsukuru Asada (secession) text by Yumi Kawabata | edit by Tsuzumi Aoyama special thanks to studio ogawasanchi

この記事は 「Forbes JAPAN ストーリーを探せ!」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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