現代の人工的な照明は、こうした複雑かつ重要な24時間のサイクルを直接破壊し、健康に直接的な影響を与えてしまいかねない。サンライト・インサイド(Sunlight Inside)は、自然光の感情的、美的、生理学的な効果を屋内でも得られるようにするため設立された企業で、色を自然光のように自動的に切り替える照明を初めて開発した。
同社の照明は、昼間は日光を模した色で気分とエネルギーを上げ、夜になるとロウソクや炎のような色に変わり、リラックスと睡眠を促してくれる。サンライト・インサイドは、ライトエンジンと呼ばれる新たな光源を使用し、“適切なスペクトルバランス”を持つ美しい自然光を作り出すため、全てのスペクトル色を積極的に混合している。
私たちの周囲の自然光は常に変化しているが、人工光は変わらない。健康分野で人工か自然かの違いがとても重要になっている今こそ、こうした違いを光にも取り入れるべきかもしれない。適切にスペクトルを網羅した光の価値は、治療法・予防法として確立されている。生理学的視点から自然光に近い照明が今後普及するかどうかは、社会の認識向上と商品の選択肢にかかっている。