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ブラジルに学ぶ「幸福」をつくる教育 


ブラジルの高校生は、授業中に会話する

教室内には黒板があり、生徒は折りたたみ可能な机と一体となった椅子に座っている。授業中は自由に机を動かし、好きな位置で授業を受けられる。

ようやく通常の授業が開始したが、授業中に先生が話している時間は授業時間の半分程度。それ以外は生徒が発言している。先生と生徒との会話の機会が非常に多いのだ。

生徒は不明点があればその場ですぐ先生に質問し、テストの点も全員の前で恥らいなく公開する。先生も気になることがあれば遠慮なく生徒に指摘する。先生は家庭内のプライベートな話まで授業中に語る。授業後には先生と生徒の間でキスの挨拶が交わされることもある。まるで先生と生徒の間は、友達のような関係で、授業中も友達同士で会話しながら勉強をしているかのような印象なのだ。

日本の高校は先生から生徒への一方的な授業が中心で、授業中に生徒が質問することは稀なのと対称的である。

先生は黒板をあまり使わないし、生徒はあまりノートを取っていない。

「教科書と同じ内容を黒板に写す時間はもったいないと思います。その時間は生徒同士がディスカッションするのに使いたいのです」と、先生は言う。授業中は、生徒が会話している時間が多いので、授業中に寝る生徒はほとんどいない。

様々な授業を見学してみたが、どの学年もどの教科も共通して、先生と生徒の双方向の会話が中心の授業だ。

日本の中学校・高校の授業では、ほとんど先生が一方的に話す一方で、ブラジルでは先生と生徒が会話し続けている。毎日、会話の練習をしているのだから、会話がうまくなるのは当たり前だ。自己表現力を学んでいるのだ。

ブラジルの学校には、ブラジル人が自己表現豊かで人生を楽しむ力を身につけていくヒントがあるようだ。

連載:ブラジルに学ぶ「幸福」をつくる教育
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文=稲田 大輔

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