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2018.11.15

米国の未来を担う「30歳未満の移民」30名のリスト

歌手のカミラ・カベロ(Photo by Axelle/Bauer-Griffin/FilmMagic)

米国でブランドや企業を立ち上げるために、アメリカ生まれである必要はない。フォーブスが30歳未満のイノベーターを選出する、「30アンダー30」の2019年版に選出された600名の20%近くが移民だった。

今回のリストでフォーブスは、目覚ましい業績をあげた30歳未満の移民30名を選出した。米国外にルーツを持つ彼らはアメリカで自己のアイデンティを確立するなかで、何かをやり遂げた。

21歳のキューバ生まれのシンガー、カミラ・カベロは故郷のハバナを思う気持ちを歌にこめ、移民としての経験を歌詞にした。カベロが昨年1月にリリースしたソロアルバム「カミラ」とシングル「ハバナ」は米ビルボードのチャートを急浮上し、シングルとアルバムチャートで同時に1位を記録した。

また、法律分野で偉大な業績をあげたのが、フィリピン生まれの29歳、Sara Itucasだ。彼女は海外のハイスペック人材が米国で働く際に必要な、H-1Bビザの取得プロセスを効率化する企業「LegalPad」を共同創業した。LegalPadのチームにはエンジニアや弁護士らが参加し、AIを用いて審査プロセスのマネージメントを行っている。

一方、資金調達額の観点で、最も巨大な成果を収めたのが、ブラジル出身で「Brex」の共同創業者のHenrique Dubugras(23)とPedro Franceschi(22)らだ。スタートアップ企業向けのクレジットカードを提供するBrexは2億1300万ドル(約242億円)の資金を調達し、企業価値は11億ドルに達している。

2名はスタンフォード大学に進学するため米国にやってきたが、中退してBrexを創業した。彼らはブラジルの高校在学中にPagar.Meという企業を立ち上げ、数千万ドルで売却していた。

また、ソーシャルインパクト分野の起業家として注目を集めるのが、27歳でガーナ出身のShadrack Frimpongだ。彼が創業した「Cocoa360」は、ココア農園の運営を通じ、ガーナの病院や学校運営の資金を賄うプラットフォームとして、いくつもの賞を受賞した。Frimpong は英王室が若手リーダーに贈る賞の「クイーンズ ヤング リーダー アワード」を受賞している。

今年の30アンダー30に掲載された「移民リスト」の一覧は下記から閲覧可能。
https://www.forbes.com/30-under-30/2019/immigrants/#30083959c73a

編集=上田裕資

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