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I am the Leadership Editor of Forbes.

ドナルド・トランプ(Photo by Aurelien Meunier/Getty Images)

トランプ大統領は先週、フロリダ州ブロワード郡で進行中だった中間選挙の開票作業について、こう発言した。「これに関わっている人物を見てみれば──今回の場合は女性だが──彼女はひどい経歴の持ち主だ。出所の分からない票が突如として出てきている」

トランプは、フロリダ州都市部の開票作業に時間がかかっていることにいら立っていた(都市部の票は民主党に流れる傾向にある)。だが、なぜわざわざ「今回の場合は女性だが」と言う必要があったのか? これが一体何の論拠になるというのだろう? 女性であることが、その人にとって不利な証拠になるとでも言うのだろうか?

考えてみれば、トランプはこれまで再三にわたり、自分が女性によって脅かされていると感じた時に、相手を侮辱する戦法を取ってきた。単に女性であることに対する批判ではないとしても、少なくとも伝統的・典型的な女性らしさという観点からの攻撃を行ってきた。

具体例は枚挙にいとまがない。自身との不倫関係を主張したポルノ女優のストーミー・ダニエルズを「馬面」と呼び、書籍で自身を侮辱した元補佐官のオマロサ・マニゴールト・ニューマンは「犬」呼ばわり。ハフポスト創業者のアリアナ・ハフィントンも「犬」と呼んだ。テレビ司会者のミカ・ブルゼジンスキーについては「フェイスリフトのせいでひどく出血していた」とツイートし、キャスターのメーガン・ケリーには「目から血が出ていた。他のところからも出血していた」とコメントした。

大統領選の予備選では、共和党候補の指名を争ったテッド・クルーズ上院議員の妻ハイディ夫人の写りの悪い写真と、良く撮れている自身の妻メラニア夫人の写真を並べ、「写真は千の言葉に匹敵する」と投稿。さらに同じく候補指名を争ったカーリー・フィオリーナについても「あの顔を見てみなさい! あれが次期大統領の顔だと想像できるか?」と言い放った。これらはほんの一握りの例だ。

女性のエンパワーメントや#MeToo運動の時代である今、男性リーダーは、女性に脅威を感じたらどうすべきなのだろうか? 人々は敏感になっており、自分の発言が間違って受け取られることを恐れる男性は多い。

だが、自分は女性に性的暴行をはたらいても問題は生じないと自慢する動画が米国民の大半の目に触れたトランプを手本とすれば、あなたの発言が間違って受け取られることは絶対にないだろう。女性に脅かされた時は、その内容に基づいて相手を攻撃するのではなく、相手を女性として攻撃すること。

結局のところ、ブロワード郡当局がしていたことはたった一つ。それは、票の集計だ。

編集=遠藤宗生

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