自分の評判を守り、上げる効果的方法

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英語には「名声は銀に勝る」ということわざがある。私は実業界で長年過ごした経験から、このことわざがまったくもって正しいことを学んだ。事実、自分の評判はその人のキャリアで最も重要な資産になり得る。素晴らしい評判は信頼を築き、人々にインスピレーションを与える。良い評判に勤勉さや万全な準備を組み合わせれば、キャリアや私生活で素晴らしい成功を手にできる。

長期的な成功が欲しいのなら、自分の評判を守る必要がある。他人からの評価は、人の成功を左右するからだ。ウォーレン・バフェットはかつて、「良い評判は、築くのに20年かかり、5分で台無しになる」と言ったが、まさにその通りだ。評判というのはもろく、無視すればすぐ壊れてしまうものなのだ。

ソーシャルメディアの普及は、評判のマネジメントをさらに複雑にした。誰もが、どこからでも他人に関する情報を公開できる。携帯電話で撮影された動画によって評判が地に落ちた人や企業は多い。誘惑に駆られてフェイスブック上の中傷合戦に加われば、友人や取引先を失う結果に終わることもある。情報は瞬く間に拡散し、一度広まればそれはパンドラの箱と化す。

不安な世の中となってしまったが、良いニュースもある。この複雑な世界をうまく進む効果的方法があるのだ。

では、どうすれば良い評判を築き、守ることができるのだろうか? 難しい課題のように聞こえるが、出発点はシンプルだ。日々常に自分の価値観を意識し、それに沿った行動を取ること。信念を貫き、その時々の状況や風向きによって自分を変えないこと。

自分の足を止めさせ、「今回限りは」流されたり諦めたりした方がいいのでは、と思わせるような圧力は常に存在する。その瞬間のみならず、先のことを見通そう。自分がしたことが他人に知られたらどうなるかを想像してみる。今下す小さな決断が、良い評判を築きも壊しもし得るのだ。

全米自動車競争協会(NASCAR)の幹部を長年務め、最近に新著『Reputation Shift(評判シフト)』を発表したマイク・ムーニーもこう述べている。「私の意見では、全ての始まりは価値観だ。これこそが、ある人が信じるものと、その人がとる行動とをつなぐ真正なリンクだからだ」
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編集=遠藤宗生

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