アジアは随一の創作力が集まっている地域
リードに続いて登壇したのは、CCOのテッド・サランドス。彼は、約10年間で、世界190カ国、1億3000万人の有料メンバーにコンテンツを提供するようになったネットフリックスの進化について語った。
『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『ストレンジャー・シングス 未知の世界』、『13の理由』といった人気シリーズに加え、スペイン発のドラマ『ペーパー・ハウス』や『エリート』、デンマーク発のドラマ『ザ・レイン』など、最近はアメリカ以外の国で制作されたコンテンツの展開にも力を入れている。
今回、新作オリジナルコンテンツを紹介するイベント「See What’s Next」がアジアで開催されたことは、今後、ネットフリックスがアジア地域でのコンテンツ展開に力を入れていくことの表れでもあるだろう。テッドはこう語る。
「ネットフリックスはオンデマンド動画配信サービスを手がけてから、観客を引き付ける力を持った新作品を生み出し続けています。世界の中でもアジアは随一の創作力が集まっている地域です。また、ネットフリックスで視聴されたアジア発コンテンツの視聴時間の半分以上は、アジア以外の地域のものです。今回、追加されるアジア発の新作も、国内外で多くのファンを獲得できると確信しています」
ネットフリックスのテッド・サランドスCCO(写真=ネットフリックス提供)
ネットフリックスは今後、アジアの製作者への投資を拡大。2019年には、アジア8カ国から新作・既存タイトル100本のオリジナルコンテンツの配信を予定しているという。
イベントで発表された新作オリジナルコンテンツ17本
イベントの後半では、オリジナル作品に携わる出演者やクリエイターが登壇。日本、台湾、タイ、インド、韓国ほかアジア諸国発の新作オリジナルコンテンツを17本発表した。初日に発表されたのは、アニメなどの8作品。残りの9作品は2日目に発表される。
事前に発表されていた、「ナルコス: メキシコ編」「モーグリ: ジャングルの伝説」「キングダム」「犯人はお前だ!(シーズン2)」の4作品もイベントで紹介されたので、記事内でも紹介する。
「ナルコス: メキシコ編」(アメリカ)
Carlo Bernardとダグ・ミロによって創作されたアメリカ合衆国の犯罪ドラマシリーズ。当初は『ナルコス』のシーズン4として企画されていた。『ナルコス』のシーズン1から3がコロンビアの麻薬戦争を扱っていたのに対し、本シリーズはメキシコの麻薬戦争を描く。
(左から)ショーランナーのエリック・ニューマン、キキ・カマレナ役のマイケル・ペーニャ、フェリクス・ガジャルド役のディエゴ・ルナ(写真=ネットフリックス提供)
「モーグリ: ジャングルの伝説」(アメリカ)
ラドヤード・キップリングの文学作品『ジャングル・ブック』を映画化した、俳優アンディ・サーキスの監督作品。全世界での配給権をワーナー・ブラザースから購入、2018年12月19日に全世界で配信される予定。
「キングダム」(韓国)
死んだはずの王がよみがえり、謎の疫病がまん延。王朝の運命を背負う王子は、祖国の未来を守るため危険な調査に乗り出した。李氏朝鮮が舞台の時代劇ゾンビスリラー。
「犯人はお前だ!(シーズン2)」(韓国)
それぞれの個性と魅力を持つ7人のホダン(抜け目の多い)探偵団がミステリアスな事件を解決していく物語。ネットフリックス初の韓国バラエティ番組。EXOのセフンとgugudanのキム・セジョンが出演している。