アルコールについて覚えておきたい6つのこと

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4. 暴力の原因に

公衆衛生に関する年次報告書「Annual Review of Public Health」によると、18~24歳の大学生およそ9万7000人が、飲酒を伴った性的暴力やデートレイプの被害を報告している。

また、NIAAAによれば、殺人事件の86%、性犯罪の60%、暴行事件の37%が、加害者が飲酒していたときに発生している。

5. 人体のあらゆる部分に影響

飲酒に関連のある疾病と聞いて、私たちがすぐに思い浮かべるのは肝硬変や肝不全だ。だが、アルコールは心筋症(心不全など)、脳損傷(記憶障害、意識消失、チアミン欠乏が誘発する精神神経症状)、気分障害、膵炎、性的不能、がん(乳がん、食道がん、肝臓がん、口腔がんなど)とも関連している。

6. アルコール使用障害は治療可能

物質使用障害の大半は(依存症の原因となっている物質にかかわらず)、適切な治療と回復に向けた支援を受けることで、問題の克服が可能だ。効果的な治療方法は人によって異なるため、あらゆるケースに適用可能な方法はないということになるが、主に以下の3つの方法に効果があるとされている。

・ 投薬治療─食品医薬品局(FDA)が承認したアルコール依存症の治療薬には、ナルトレキソン、アカンプロセート、ジスルフィラムなどがある
・ 行動療法─医療従事者の指導やカウンセリングを通じて、飲酒行動を改善することができる
・ 自助グループ─自助グループとカウンセリングが、回復への助けになる

ワインやウィスキー、ビールなどのアルコール飲料は、私たちの社会に欠かせないものとなっている。だが、同時にアルコールは、心的外傷から死に至るまで、私たちにさまざまな重大な害を及ぼす可能性がある。もしあなたが危険な飲酒をしているのなら、または知り合いにそうした人がいるのなら、ぜひ助けを求めてほしい。問題を抱えているのは、あなただけではない。

編集=木内涼子

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