Glu MobileやNCSoftなどの業界トップのゲームパブリッシャーに投資するETFファンド「GAMR」の株価は上場から約1年で37%の上昇となった。しかし、この数値は同期間のS&P 500の上昇率と比較すると物足りない。
また、投資会社ヴァン・エック(VanEck)もeスポーツに特化したETFの「ESPO」を、約1カ月前にニューヨーク証券取引等に上場したが、株価は6.5%の下落となり、値下がり率は市場平均の2倍となった。ESPOが主要なポジションを置いているのは、中国のテンセントホールディングスや、エヌビディア、ゲームパブリッシャーのActivision Blizzardとなっている。
これらのファンドはまだ歴史が浅く今後伸びる可能性もあるが、低調なパフォーマンスには理由がある。彼らのポートフォリオに含まれる企業の株価が高すぎる、もしくは利益を出せていないのだ。
GAMR の投資先のGlue Mobileの株価は、過去12カ月間で1株あたり46セントの値下がりだった。ESPOが投資するテンセントの株価も今年の春から大きく落ち込み、エヌビディアも10月以降に大きく値を下げた。
eスポーツ業界は成長しているが、個々のゲームの人気が株価を大きく左右する。現在、世界で最大の人気を誇る、フォートナイトの運営元のエピックゲームズは非上場企業だが、10月時点で企業価値は150億ドル(約1兆7000億円)とされた。この分野への投資を検討中の人は、しばらく様子を見たほうがよさそうだ。