最終日のシンガポール大会では、エンタメコインはじめ、学生との距離が近くなった企業が多く見られた
総合エンタテインメント大手エイベックス傘下のエンタメコイン(本社 東京都)も、今回のNexGenに参加した企業のうちの1社だ。
親会社であるエイベックスが昨年のNexGenでリーディングカンパニーを務め、NexGenの場で追求されるオープンなイノベーションの重要性や、そこで生まれるコミュニティの濃さを実感。
インターン生の能力の高さに社員が刺激を受けて活性化したという実感があったことから、今年は子会社のエンタメコインが参加することになった。
同社はライブのチケットの購入など、エンタメ関連業界で発生する決済業務をキャッシュレスで簡単・便利に行うプラットフォームの開発・運営を来春のサービス開始に向け準備している。
そのため、今回のNexGenのテーマに、仮想通貨を実現させる基幹技術である「ブロックチェーン」が含まれていることも、参加の大きな理由となった。
インターンシップでは、学生が最初に示したアイデアは素晴らしかったものの、同社の技術・事業とのシナジー効果が考慮されていなかったため、再考を求めた。
すると、2人のインターン生は落胆した様子を示したものの、エンタメコインのビジョンについて日々コミュニケーションを重ねていくうちに徐々に理解が深まり、エンタメコインと自分たちのアイデアが美しく混ざり合う意見や発想が日々聞けるようになったという。
学生のひとりはエンタメコインのブロックチェーン・プラットフォーム上で素晴らしいコードを書き上げ、同社の開発パートナーを大いに驚かせた。
そうした結果、学生たちがシンガポール大会で行ったプレゼンは、「Best Idea of the Year」を獲得。担当者は「彼らのアイデアの精度の高さに驚きつつ、感動した」と語る。
NexGenでの経験は、「自分たちでは考えなかったアイディアや考えなど受け取ることができて、エンタメコインのチーム全員が非常に刺激を受けた」「海外のインターン生とともに業務に従事するという経験を通して、言葉や文化の壁を超えたビジネス経験ができた」など、幅広く、かつ刺激に富むものだったという。