ではERGが最大限の効果を発揮し、包摂的な社風作りに貢献するにはどうしたらよいのだろうか? 教育支援サービスを展開するティーチ・フォー・オール(Teach For All)は、成功裏なERG立ち上げの技をマスターした会社だ。自分の職場でERGを成功させるため、同社から学べることとは?
1. 上層部の後ろ盾
上級職の後ろ盾を得ることは必須ではないが、これによってERGの実践が楽になることは確かだ。重役レベルの後援者がつくのが望ましく、できれば組織内でリーダー的立場にいる人が好ましい。
ティーチ・フォー・オールの多様性プロジェクト・コミュニケーション担当マネジャーのアビー・ナンスは、男女平等に関するERG立ち上げに重要な役割を果たした。ナンスいわく、ERGを成功させるためには上級リーダー職の関与が必要なわけではないが、上層部からの後ろ盾があるとERGを推し進めるのに役立つ。
2. 会社のニーズを見極め、目標を定める
上層部からの後ろ盾を得ることができたら、次にすべきは、どんなERGが組織に必要かを特定することだ。社内の多数派/少数派グループはどんな人々だろうか? 女性がなかなか採用できない問題がある? ミレニアル世代の離職率が高い? 黒人やヒスパニック系の従業員を増やしたい? 会社のニーズに基づいてどんなERGを作るか決められたら、次は目標設定だ。
ERGを作る際は、達成したいことを決めなければならない。グループ設立の目標は何か? 目的や目標は具体的に示すこと。ERGの目標は会社の目標やニーズにより決まる。ERGの成功のためには、ERGと会社の目標を一致させること。