フィーヌ・シャンパーニュ・コニャックの最上級

RÉMY MARTIN XO

祝杯をあげるとき、自分自身の時間を楽しむとき、孤独を噛みしめるとき……一杯の酒と向き合う空間に身をおくひとときは、明日への活力となる。


初めてビールやワインを飲んだ時、それぞれ自分は大人になったのだと感じたことだろう。では初めてコニャックを飲んだ時はどうだったろうか。また新たな人生のチャプターが始まったとしみじみ感じ入ることはなかったか。

まずはコニャックの定義からおさらいしておこう。コニャックとはブランデー(果実から造った蒸留酒)の一種。仏のAOC(原産地呼称統制)法により、コニャックを名乗るためには、第1にユニ・ブランなどコニャック地方のとくにアロマティックなブドウを使用すること、第2に銅製のポットスチル(単式蒸留器)で2回蒸留すること、そして最後にオーク材の樽で少なくとも2年以上熟成するという、3つの条件をクリアしなくてはならない。これによりコニャックはブドウのフルーティな香りをしっかりと携えた豊かな味わいの蒸留酒となるのである。

さらにAOCはコニャック地方のブドウ畑を6つのクリュ(畑)に分類。このうち、レミーマルタンでは上位ふたつのグランド・シャンパーニュとプティット・シャンパーニュ産のブドウのみを使用しているが、なかでもグランド・シャンパーニュのブドウを50%以上使用している場合のみ、フィーヌ・シャンパーニュ・コニャックを名乗ることができる。

さあレミーマルタンXOのボトルを見てみよう。そこにはCOGNAC FINECHAMPAGNEの文字がはっきりと刻まれている。 すなわちこれは、グランド・シャンパーニュ産のブドウを過半で使用した、まさに最上級のコニャックの証だ。この1本の中に10年から、長いもので30年以上樽熟成させたオー・ド・ヴィー(原酒)が実に400種もブレンドされているのだという。

大ぶりのワイングラスに注ぎ、そっとスワリングすればジャスミンのような白い花の香りが立ち上り、一口含めばプラムや砂糖漬けオレンジなどの熟成した風味を感じ、そして飲み込んだ後も長く続くベルベットのようななめらかな余韻……「これは1日の終わりを心地よく締めくくるのにふさわしい1杯です。店を出て、ご自宅についてもなお、その余韻に浸って眠りにつく。そんな贅沢な時間を味わっていただきたい」と語るのは銀座のバー「LITTLE SMITH」の佐藤典之氏。象徴的な楕円型のカウンターに、今宵もその幸福な1杯を求めるエグゼクティブたちが肩を並べる。

<RÉMY MARTIN XO>

度数:40%
容量:700ml
価格:1万9000円(参考小売価格)
問い合わせ:レミーコアントロージャパン(03-6441-3025)

<今宵の一杯はここで!>
LITTLE SMITH〜船を思わせる楕円型のカウンター



数千軒あるといわれる銀座の酒場のなかでも、オーセンティックなバーとして知られるLITTLE SMITHは93年創業。重厚な扉を開け、まず目に入るのは赤みを帯びたアメリカンウォールナット材のカウンター。なだらかなカーブを描くカウンターは、周りの視線が気にならず、ひとりでもふたりでも充実した時間を過ごせる。フードも好評で、軽いディナー代わりにも。

住所:東京都中央区銀座6-4-12 KNビル B2F
電話:03-5568-1993
営業時間:月〜金 18:00〜翌3:00、土 18:00〜翌1:00
定休日:日曜・祝日

photographs by Yuji Kanno | text and edit by Miyako Akiyama

この記事は 「Forbes JAPAN ストーリーを探せ!」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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