ビジネス

2018.11.02

ラッパーのドレイクも出資のeスポーツ企業「100 Thieves」の躍進

VTT Studio / shutterstock


個人をブランド化する戦略

Haagは、ハンドルネーム「Nadeshot」としてユーチューブで310万人、ツイッターで240万人のフォロワーを持つ。彼は、100 Thievesの所属プレーヤーにも彼と同じように個人としてのブランド化を目指してほしいと願っており、その実現に向けてブラウンの経験やノウハウに期待しているという。

「この10年、ブラウンは担当したアーティストたちと共にポップカルチャーを作り出し、彼らのキャリア構築を支援してきた。彼の知見やノウハウを我々のビジネスに活用できることは信じられないくらい素晴らしいことだ」とHaagは話す。

Haagがまず取り組むのは、チームの増強だ。100 Thievesはまだ若い組織で、ロースター(登録選手リスト)は4つしかない。2018年初めには、「リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends)」の北米リーグに1000万ドルの参加費用を支払って参戦した。春シーズン開始前にはスター選手Zaqueri “aphromoo” Blackを獲得し、ファーストスプリットでいきなり2位に入り、秋の世界大会への出場を決めた。

また、100 Thievesは「フォートナイト(Fortnite)」に参戦した最初のチームの1つでもある。現在、100 Thievesには事業運営を担うスタッフが12名、プレーヤーとコーチが35名在籍しているが、今回調達した資金を使ってコンテンツチームに10名を追加するほか、新しい人材の獲得を図る予定だ。

同社は最近、「コール オブ デューティ(Call of Duty)」のロースターや、Twitchで50万人のフォロワーを持つストリーマーのRachell "Valkyrae" Hofstetterと契約を結んでいる。

100 ThievesのCOO、John Robinsonは「ドリームチームを作ることができた」と述べており、ギルバートからはスポーツ面からのアドバイスを、ブラウンとドレイクからはエンターテイメント面からのアドバイスを期待しているという。

編集=上田裕資

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