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2018.11.02 06:00

「受付を無人化」するスタートアップ企業、Envoyが50億円調達

Courtesy of Envoy

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受付システムを手掛けるスタートアップ「Envoy」の創業者Larry Gadeaは、オイルスプレーメーカーの「WD-40」が顧客であることを知り、事業が軌道に乗ったことを実感したという。

iPadを使った受付システムのEnvoyは、数年前からAsanaやウーバーなど、ベイエリアのテック企業の多くが採用している。しかし、WD-40はテック業界とはほど遠い伝統的な企業だ。「WD-40も利用していると知り、我々のサービスが革命的であることを確信した」とGadeaは話す。

サービス開始から5年が経った今、EnvoyはシリーズBラウンドで4300万ドル(約49億円)を調達した。Gadeaが新たに掲げる目標は、スマートオフィス化を支援する「オフィスOS」の提供だ。

今回の資金調達におけるEnvoyの推定評価額は2億ドル。ラウンドを主導したのはMenlo Venturesで、Initialized Capitalとアンドリーセン・ホロウィッツも参加した。

Envoyは2015年に1500万ドルを調達して以来、顧客数は1000社から1万社以上に増えた。毎日10万人がEnvoy を使って受付を済ませており、使われる言語は17種類に渡る。Gadeaにとって最も重要な成果は、ベイエリア外での利用がユーザー5人中4人、米国外での利用が半分に達していることだ。顧客は、アメリカン・エキスプレスやAstraZenecaから歯科医や学校まで幅広い。

Envoyのプロダクトで最も普及している「Visitor」を最初に導入した企業の1つがレビューサイトの「Yelp」だ。同社は2013年秋に本社を移転した際にEnvoyを採用した。それまで、Yelpではスタッフがその日の来客リストをプリントアウトし、来客がある度に担当者がチェックをしていた。Envoyを導入してからはゲストを事前登録し、Slackを使ってチェックインのアップデートを確認できるようになったという。

Envoyが次に開発したのが、宅配便用プロダクト「Deliveries」だ。これにより、企業は受け取った荷物を届け先のスタッフに効率的に届けられるようになった。顧客であるPandoraでは、スタッフが荷物の送り主を確認し、自分宛のものであればPC上からデスクまで届けてもらうよう依頼することができる。
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編集=上田裕資

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