閉じる

PICK UP

起業家たちの「頭の中」

アトラエ代表取締役 新居佳英

求人メディア『Green』やマッチングアプリ『yenta』など、オリジナリティあるサービスを次々と展開し成長を遂げてきたアトラエ。社員の意志を最大限尊重する組織文化でも知られ、2016年に東証マザーズへ上場、2018年6月に東証一部への市場変更も果たした。同社代表取締役の新居佳英氏に、起業家の素養や、組織文化のつくり方などをドリームインキュベータの下平が聞いた。(全6話)

意欲のある人々が、ストレスなく働ける会社をつくる

──御社は取締役以外の役職が存在しないフラットなプロジェクト組織を運営されておりますが、その背景をお聞かせください。

フラットな組織にこだわったわけではありません。我々の組織コンセプトは「意欲のある人々が、ストレスなく働ける会社をつくる」ことで、フラットな組織はその手段の一つにすぎません。

人々が働く中でのストレスは非常に多いと思います。人間関係、苦手な上司、社内の手続きやルール、通勤電車、子育てや介護との両立など、すべてがストレスですよね。私はこれを出来るだけ排除して、イキイキと働ける環境を作りたいと思っています。

たとえば、私みたいな人間にとっては一般的なサラリーマンとしての会社勤めはストレスが多すぎてとてもできません(笑)。でもそういう人が、得てしてパッションやパワーを持っていたりするものです。なので、私みたいな人が働き続けられる会社はどういう会社なんだろうとすごく考えました。

そこで、ストレスの要素となることを考えてみると「苦手な上司がいなければ別にいいんじゃないか」とか、「自分がオーナーシップを持って会社を変えられるんだったら、別に社長という肩書きじゃなくてもいいかもしれない」といったことが挙がってきました。だったらそういう会社にしてしまえばいいということで、今のフラットな組織形態に至っています。

フラットな組織体制以外にも、たとえば会社の近隣に住む場合の住宅手当を厚く出すことで、社員のほとんどが会社から徒歩圏内に住んでいます。これは働くことに意欲的な人にとって、会社と家が近いことでストレス軽減につながると考えているからです。通勤時間も短縮できますし、毎日の満員電車も避けられます。それに子供がいるような方だとなおさらです。子供の保育園も近いですから、「熱が出たから迎えにきてください」と言われても10分あれば迎えにいけます。そのあと会社に少し寄ってパソコンを取りに来て、自分の都合が良い時に家で仕事することだってできますよね。

このように、「意欲のある人々が、ストレスなく働ける会社をつくる」というコンセプトのもと、様々な施策を実行しています。

──何か参考にされた組織などあったのでしょうか?

フラットな組織の着想はスポーツから来ています。

サッカー日本代表って、なんであんなに全員がオーナーシップを持って意欲的なんだろう。これがなぜビジネス組織だと上手くいかないんだろう、と思ったんです。そこで冷静にサッカー日本代表とビジネス組織を比べてみると、どうやらビジネス組織には上下関係がありすぎるんじゃないかという結論に至りました。本田と長友に役割の違いはあれど上下関係はありませんよね。

特に「意欲のある人々が集まる」組織である場合は、肩書きによってマネジメントしたり、肩書きによって権利を付与しすぎたりすることはあんまり良くないんじゃないか。その考えをつきつめていったら、どんどん組織がフラットになっていきました。

文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい