ウーバーは50位にランクイン
米国を代表する非上場企業の多くは、カーギルと同様に強固な経営基盤を持つ。2位のコーク・インダストリーズ(Koch Industries)はコーク兄弟が所有するコングロマリットで、売上高は1100億ドルと推定される。同社の事業領域は、石油精製からペーパータオルの生産まで幅広い。
6位のマースは、M&M’sやスニッカーズ、Twixなどのブランドで知られる菓子メーカーだ。他にもキャットフードの「Whiskas」や「Uncle Ben’s」ブランドの米などを手掛け、年間売上高は350億ドルに達する。
トップ10の企業のうち、8社はランキングが始まった1985年からランクインしている。歴史の古い企業が多いのも特徴で、全企業の平均年齢は75歳となっている。
ユニコーンで唯一ランクインしているのが50位のウーバーで、推定売上高は75億ドルだ。他のユニコーンがランクインしていない背景には、早期に多くの資金を調達して上場を果たすという、最近のスタートアップのライフサイクルがある。これは、カーギルのような老舗企業とは真逆の動きなのだ。
下記に2018年版の「米国最大の非上場企業ランキング」を掲載する。
1位:Cargill(カーギル):売上高1148億ドル/ 世界最大級の穀物商社
2位:Koch Industries(コーク・インダストリーズ):売上高1100億ドル/石油、エネルギー、繊維、金融などを手掛けるコングロマリット
3位:Albertson(アルバートソン):売上高599億ドル/食品の小売チェーンを運営
4位:Deloitte(デロイト):売上高432億ドル/世界最大規模の会計事務所
5位:PricewaterhouseCoopers(プライスウォーターハウスクーパース):売上高413億ドル/世界最大級のプロフェッショナルサービスファーム
6位:Mars(マース):売上高350億ドル/スナック菓子、ペットフード、飲料などを手掛ける食品メーカー
7位:Ernst & Young LLP(アーンスト・アンド・ヤング):売上高348億ドル/会計、税務関連のプロフェッショナルサービスファーム
8位:Publix Super Markets Inc(パブリックス):売上高346億ドル/スーパーマーケットを運営
9位:Reyes Holdings LLC(レイエス・ホールディングス):売上高278億ドル/食品卸業
10位:C & S Wholesale Grocers, Inc.(C&Sホールセールグローサーズ):売上高270億ドル/食品卸業