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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

田端信太郎(左)、西巻拓自(右)

2018年10月1日、日本経済新聞紙面を賑わせた新聞広告を覚えているだろうか。

それは、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する株式会社スタートトゥデイが、10月1日付けでZOZOへと社名変更することを知らせる広告。

しかし、社名変更と同じくらい……もしかしたらそれ以上に世間にインパクトを与えたのは広告にまつわる社員と代表取締役社長・前澤友作とのやり取りだった。

「拝啓、前澤社長。」

このタイトルから始まるメッセージを読み進めていくと、代表の前澤に関するさまざまな話題に触れつつ、「私たち社員が主役です。」と力強い言葉が記されている。

新聞広告に前澤本人がツイッター上でいち早く反応。



なんと、この広告が前澤の確認ナシで世に出たものだと明かしたのだった。

この一連のやり取りは、ネットはもとより他の媒体でも「自由な社風だ」と話題に。さらに、前澤氏は「私たちは『楽しく働く』ことを徹底します」というメッセージを発信。ZOZOの「働き方」に対する世間の注目度は一層、高まっているといえるだろう。

では、ZOZOでは「働き方」についてどう考えているのか──。

社内制度や採用、教育などを統括する人自本部 本部長/社長室 室長の西巻拓自、そして新聞広告の仕掛け人であるコミュケーションデザイン室 室長の田端信太郎に話を伺った。

6時間労働制「ろくじろう」が生んだ、意外な成果

──まず、2005年にアルバイト入社し現在は人自部門を統括している西巻さんと今年LINE社から移ったばかりの田端さんというバックグラウンドの異なるお二人に、それぞれが感じる「ZOZOの働き方」について伺いたいと思います。


人自本部 本部長/社長室 室長 西巻拓自

西巻:僕は別にZOZOが珍しい会社という自覚はありません。2005年にアルバイトとして入社した頃は、8時間勤務・1時間休憩の普通の会社でした。

転機を挙げるのであれば、2012年5月の6時間労働制「ろくじろう」を導入したときですね。発案者はもちろん前澤です。そもそも彼には「人間が集中できるのは3時間が限界」という考え方があり、「誰が1日8時間働かなければいけないと決めたんだ。当たり前を疑え」と。早く帰れれば余暇ができる、余暇ができればインプットの時間が増える、インプットが増えればアウトプットも増える、必然的にサービスがよくなる……というのが前澤の狙いです。

もちろん、導入当初は大変だったと思います。それまでは8時間に加えて、惰性で1〜2時間残業をしていたので。今まで10時間働いていたものを残業をゼロにして6時間で帰るって、ほぼ半分ですからね。各部門、かなり大変だったはずです。

しかし、「やってみたら結構おもしろかった」という声もよく聞くんです。導入してみたら、無駄な資料づくりやミーティングがたくさんあったことに気付かされました。今は少し忙しくなり、なかなか「ろくじろう」が実践できていないけど、効率化を意識するきっかけになりましたね。

例えば、前澤へのプレゼンだとしても資料をつくって持っていくと突き返されるんです。そして「さぁ、口頭で教えて」と言われる。こっちは焦りますよ(笑)。ただでさえ社長プレゼンで緊張するのに資料に目を通してくれないから。社長に慣れていないスタッフなんか震えていましたよ(笑)。僕も前澤と話すときは基本手ぶらです。どうしても忘れてしまいそうなときだけスマホでメモをとる程度。

「ろくじろう」をきっかけに、無駄な資料づくりは間違いなく減りましたね。

田端:僕の印象は2つあります。


コミュニケーションデザイン室 室長 田端信太郎

まずひとつは、経営会議で本音の議論が交わされること。当たり前といえば当たり前のことなんですが、他のいわゆる大手企業だと経営会議以前にキーマンに根回ししておくことが大切な場合もあるんです。経営会議そのものは形骸化し、上辺だけの会話が行なわれる……なんてことも少なくありません。コレ、全く意味ないんですけどね(笑)。

それぞれが本音でぶつかることができる風通しの良さはあると思います。社外取締役や監査役とも仲がいいですしね。

文=田中嘉人 写真=帆足宗洋

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