ビジネス

2018.10.31

現金は役に立たない ファンドマネージャーに学ぶ「災害への備え」


「最低限の備蓄」+「投資」

ふだんは商品がスーパーやコンビニに溢れているが、これは小まめな物流網があるため。災害があるとあっという間に物流網が寸断される。

災害が起きればお金があっても役に立たない。そのために必要最低限のものは常時備蓄することをお勧めしたい。

たまにセミナーで次のようなことを聞かれることがある。

「南海トラフ地震が起きないか不安だ。ファンドを解約して現金に換えて備えたいのだが、どう思うか」と。

確かに地震は起きる可能性があり、起きたとき、その被害は甚大である。多くの株価が下がるかもしれない。もちろん現金を持っていれば、そのときの保有株の下落を抑えられる。これはメリットだ。しかし、逆にそれまでの値上がり益を享受できないし、現金のままだったら、ただ何も起こらないだけだ。

現金をため込んでいても、いざとなったら役には立たない。それよりも、非常時のために必要最低限のものを備蓄し、最低限の現金を手元に置いておく以外は、投資でお金を有効活用する─。こうした手当てをすることのほうがよいのではないか、と私は考えている。

連載:カリスマファンドマネージャー藤野英人の「投資の作法」
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文=藤野英人 イラストレーション=スズキ シゲオ

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