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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

チームラボ代表 猪子寿之

2050年、私たちの生活はどうなっているのだろうか。

そんな疑問から、Forbes JAPAN 12月号では、ビジョナリーなリーダー、学者、アーティストと「未来を見通すメソッド」を探る特集「BEST VISIONARY STORIES」を実施。「暮らす」というテーマで京都大学学長の山極壽一氏「死ぬ」というテーマで大阪大学教授の石黒浩氏など、各分野の有識者に未来予想図を聞いた。

「2050年の“遊ぶ”」というテーマで話を伺ったのは、世界でも類を見ないアート集団チームラボの猪子寿之代表。チームラボが手掛けるプロジェクトは、日本ではチケットが連日完売、フランスやシンガポール、中国などでも大変な人気だ。

アートとは創造力の到達点であり、その源泉にあるのは好奇心と探究心。2050年という未来を見通していただいた。

人生に意味なんてない

──チームラボの展示を体験しました。こんなに楽しく刺激的な時間を過ごしたのは久しぶりです。

そう言っていただけるのは嬉しいのですが、そもそもチームラボの目的は「人を楽しませること」でも「人の役に立つこと」でもないのです。そうではなく、人の心を動かして、「生きる意味を考えさせること」がゴールです。

──生きる意味、ですか。

そう、生きる意味です。ただ、大前提として僕は人生に意味なんてないと思っています。

人生に意味はないんだけど、人間は生きる意味を見出さずにはいられない存在なのです。そして僕は「人生に少しでも意味を感じられること」がしたい。チームラボで作品を制作するプロセスを通して人間や世界のことをもっと知りたいんです。じつはこの行為こそが僕にとっての遊びであり、これからの未来に波及していくものなのです。


MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: EPSON teamLab Borderless / teamLab

──「人生に意味を感じられること」とはつまりどのようなものですか?

そうですね。まず、「意味のある」の反対、「意味のないもの」についてご説明しましょう。簡単な例を挙げると、自分の意志と身体を捨てて、画面の中に入り込んでいくようなテレビ番組や映画作品は、何も考えることなく時間が過ぎてしまいます。20世紀にはこのような、「快楽にダイレクトに訴えるもの」が増えすぎました。僕からすると遊園地やソーシャルゲームも同じ仲間です。

取材・文=松浦朋希 写真=帆足宗洋(AVGVST)

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