3. 家で植物を育てる
植物を育てるスペースやスキルを誰もが持っているとは限らないが、家の中にいくつか室内用植物を置くだけでも、都市で不足しがちな緑を補ってくれる。
「自然とつながる効果を得るのに、国立公園や国有林に行く必要はない。アパートや職場に植物を置けば、方向性注意疲労(特定の刺激にのみ集中し、気が散る要素を排除する脳の部分が過剰に使用され、集中力や落ち着きを失うこと)に悩む人にも非常に役に立つ」
4. 木の下で瞑想する
モルタリは近所の公園を散歩し、共感を持てる木を探したらその下に座り、ただ呼吸することを勧める。
「その木にもたれかかり、目を閉じるのを毎日の習慣とする。風が木を揺らす音を聞くことで、深くリラックスできることがある」とモルタリ。「それから目を開け、周囲の動きを観察する」
同じ場所を繰り返し訪れれば、変化に気づき驚かされるかもしれない。毎日同じ小鳥が枝から枝へと移動しているかもしれないし、木の根元付近のアリの巣が成長しているかもしれない。あるいは近くの花が咲き始めるかもしれない。こうした観察により、自然と健康的な関係が築ける。
5. 外で日誌をつける
外にいるときに心をなかなか静められない場合、日誌をつけてみよう。注意力を改善し、目の前に広がる自然の美しさが見えるようになるかもしれない。
「目にした鳥の活動や天気など、美しいと思ったものは何でもメモを取り、フィールド日誌にしてもよい。また、詩を書いたり、風景をスケッチしたりしたいと思うかもしれない。これは本当に素晴らしい習慣だ」(モルタリ)
6. 外ではだしになる
最後に外ではだしになったのはいつだろう? しばらく前だとしたら、最も近場の浜辺や芝生に向かい、靴を脱いでみよう、とモルタリ。
「はだしになれば、地の要素とつながることができる。たとえコンクリートの上を歩いていても、地球の表面からはまだこうした自由電子が伝わっている。足元の地面の安定性によって、地に足がついた感覚を持て、心が静まる」(モルタリ)
7. 植物の香りを吸い込む
使っていないエッセンシャルオイル散布器があれば、引っ張り出してこよう。自宅での自然セラピーにまさに必要な道具だ。「マツの木の香りは神経系を静め、免疫システムに良い効果をもたらすことが示されている。スギや常緑樹、マツのようなエッセンシャルオイルを家中に漂わせることで、こうした効果の一部を得ることができる」とモルタリ。
また、木の近くを歩いているときはそこから直接香りを嗅ぐことができる。「松葉を数本手に取り、手の中で砕いてその蒸気を吸い込む。こうすることで気分を上げつつ、心を静めることができる」とモルタリは述べた。
もちろん、本格的な森林浴体験をするため旅に出ることもできる。しかしそれまでは、住んでいる場所にかかわらず外に出てみよう。体と心に良い効果が出るはずだ。