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Gorodenkoff / Shutterstock.com

世界的なサイバー攻撃の脅威の高まりのなかで、ウォルマートなどの巨大企業らが、期待を注ぐイスラエル企業が「Team8」だ。

イスラエル軍の諜報機関「8200部隊」出身者らが設立した同社は、サイバーセキュリティ分野のシンクタンクとして巨大な存在感を誇っている。10月23日、Team8はウォルマートやエアバス、ソフトバンクらから8500万ドルの資金調達を実施したとアナウンスした。Team8は世界的なセキュリティ連合を結成し、ビッグデータの活用を推進していく。

Team8の既存出資元にはグーグル元CEOのエリック・シュミットが共同創業したVCの「Innovation Endeavors」や、マイクロソフト、ノキア、シスコなどがあげられる。2014年設立のTeam8は、累計で2億6000万ドル(約293億円)以上を調達している。

「小売業界の大手は膨大な顧客データの活用を迫られているが、その際に重要なのがデータのセキュリティだ」とTeam8の共同創業者でエグゼクティブチェアマンのYuval Shacharは述べた。

今回の提携は、ウォルマートCEOのダグ・マクミロンらが昨年、テルアビブのTeam8のオフィスを訪問した後に実現したという。

「ウォルマートほどの巨大な規模になると、クレジットカード情報だけでなく、顧客の行動データなど、莫大なデータを厳密に管理する必要がある」とShacharは話す。

Team8は企業がセキュアなかたちで外部のパートナー企業と、クラウド上でデータをシェアするツールを構築している。これにより、企業は顧客の行動のインサイトを機械学習で分析し、これまで以上に正確な需要予測が行える。このツール上で、データは暗号化されているとShacharは述べた。

ウォルマートのセキュリティ主任のJerry Geislerは、Team8のセキュリティ技術に非常に高い信頼を置いていると述べた。

「小売業におけるデジタル化が進むなかで、かつてない規模のコネクティビティとコラボレーションが必要になっている。新たなテクノロジーを投入する上で、顧客や従業員、パートナー企業のセキュリティを守ることは、最重要課題だ」とGeislerは続けた。

「クラウドという用語は定着したものの、銀行や保険企業が保有する顧客データの大半は、自社のデータセンター内に留まっており、パブリックなクラウド上での活用は進んでいない」とTeam8のShacharは述べた。

同じことは医療機関のデータにもいえる。「政府や関係機関は、これらのデータが悪意を持つ人々の手に渡ることを恐れている」と彼は続けた。ただし、ウォルマートがTeam8と提携する背景には、セキュリティ以上の目的がある。

「アマゾンは今ではクラウドの企業になった。彼らはデジタル化の流れのなかで、小売業界の未来を正確に予測していた。他の企業らはアマゾンに追いつこうとしている」とShacharは話した。

編集=上田裕資

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