閉じる

PICK UP

I look at the impact of mobile technology and online media.

Denys Prykhodov / Shutterstock.com

iPhone XRには上位機種のXSやXS Maxとは違い、LCD(液晶)ディスプレイが搭載されていることは広く知られている。しかし、アップルがXRの発表の際に強調したのが、このLCDディスプレイが従来とは異なる、「Liquid Retina」呼ばれるものであることだった。

アップルはこのLiquid Retinaというブランドの、商標申請を米国と中国で行っていたことが判明した。申請書類には今後、Liquid Retinaディスプレイを搭載するデバイスに関する記述もあった。

筆者がここで注目したいのが、アップルが中国当局に提出した書類に「タブレットコンピューター」との記載があったことだ。アップルは10月30日に製品発表会を控えおり、そこでは新型のiPadが発表される見通しだ。

新型iPadシリーズの少なくとも1機種は、Liquid Retinaディスプレイを搭載したものになるだろう。従来のLCDではなく、Liquid Retinaディスプレイ搭載であることを強調することは、マーケティング上の大きな強みとなる。

上位機種では高価格なOLED ディスプレイも採用する一方で、アップルが依然としてLCDにこだわる背景には、コストの問題がある。そして、Liquid retinaという名称を自社独占とすることで、同社は比較的安価なLCDを用いつつも、他社と差別化を図ることが可能になるのだ。

アップルはLiquid retinaを名乗ることで、既存のLCD搭載デバイスとの競争から脱出することが可能になる。また、仮に他社のLCDディスプレイがアップルと同程度の性能を実現したとしても、Liquid retinaを名乗れるのはアップルのみなのだ。つまり、Liquid retinaを搭載した製品が欲しいのなら、アップルから買う以外にない。

今年8月に、米国企業として初めて時価総額が1兆ドル(約111兆円)を超えたアップルは、Liquid retinaという新たな鉱脈を見つけたのかもしれない。

編集=上田裕資

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

あなたにおすすめ

合わせて読みたい