本ランキングに登場する人々の多くは、フォーブスの米国の富豪リスト「フォーブス400」でもおなじみの人々だ。今年のトップに選ばれたのはウォーレン・バフェットで2017年に28億ドル(約3150億円)を寄付し、4年連続で首位に立った。
バークシャー・ハサウェイ会長を務めるバフェットは、2006年からビル・ゲイツとともに、生涯における資産の半分以上を寄付するギビングプレッジ活動を展開し、昨年はビル&メリンダ・ゲイツ財団に20億ドル以上を寄付した。さらに2004年に亡くなった妻の名を冠したスーザン・トンプソン・バフェット財団に約4億ドル、彼の子供らが立ち上げた3つの財団に合計約4億ドルを寄付していた。
2位にはビル・ゲイツと妻のメリンダのカップルが入り、2017年の寄付総額は25億ドルだった。彼らは1994年以来、合計で350億ドル以上を慈善活動に注いでおり、2名の名をつけたビル&メリンダ・ゲイツ財団は世界最大の私立財団となっている。
3位にはブルームバーグ創業者で元ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグが入り、寄付金額は7億200万ドルだった。4位はウォルマートを創業したウォルトンファミリーで5億3600万ドル。5位はジョージ・ソロスで5億3100万ドルだった。
今回のランキングにはフェイスブックの共同創業者ら2名が入った。マーク・ザッカーバーグとダスティン・モスコービッツらだ。
2015年にザッカーバーグは妻のプリシラ・チャンとともにチャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(CZI)を設立しており、2人は昨年4億ドルをCZIに寄付し6位に入った。一方で、モスコービッツも妻のカリ・ツナとGood Ventures Foundationを設立し、2017年に2億9800万ドルを寄付。2人は10位にランクインした。
今年の7位にはインテル創業者で「ムーアの法則」の提唱者として知られる、ゴードン・ムーアとその妻のベティ・ムーアのカップルが入った。2名は環境保護に注力するゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団を2000年に設立し、昨年は3億3800万ドルを寄付した。
8位にはヘッジファンドのルネサンス・テクノロジーズを率いるジェームズ・シモンズ夫妻が入り、寄付金額は3億2800万ドル。9位は医療器具大手シンセスの元オーナーのハンスユルグ・ヴィースで、寄付金額は3億1500万ドルだった。
フォーブスは本ランキングの作成にあたり、シュック・リサーチと連携をとり各人物の寄付金額を割り出した。算出に当たっては、誓約のみにとどまった金額や、財団内で眠っている資金は考慮に入れず、実際に寄付された金額のみを含めている。
2017年の上位50名の寄付金額額の合計は126億ドルとなり、2016年の122億ドルを上回った。本ランキングに登場するメンバーの生涯の寄付金の総額は1580億ドル(約17兆8000億円)を突破している。