4. アンダー・パネル・センサー(UPS)
今回のサムスンの発表の最大の注目点が、このUPSだ。これはディスプレイの下にカメラのレンズや顔認証用のセンサーを埋め込むテクノロジーで、各センサーは普段は隠れているが、使用する際にはディスプレイを通して視認できるという。
ここで指摘しておきたいのは超音波指紋センサー(FoD)や、ディスプレイのスピーカー化(SoD)といったテクノロジーは既に他社の製品で具体化されている点だ。また、触覚フィードバックボタン(HoD)は、全面ディスプレイ形式のスマホを実現する上で、必須のものではないといえる。
しかし、アンダー・パネル・センサー(UPS)はノッチのないスマホを実現する上で欠かせない、画期的イノベーションといえるだろう。この技術を採用すれば、VivoやOppoがノッチをなくすために開発した、筐体から飛び出すカメラのようなテクノロジーは必要がなくなる。また、防水性能を高める上でもUPSは役立ちそうだ。
サムスンのスマホからノッチを追放したいという意欲が、これでさらに鮮明になったといえる。
ここで気になるのは、来年発売のGalaxy S10でこれらのテクノロジーが実現されるかどうかだが、現状では予測は難しい。とはいうものの、サムスンは今年のGalaxy S9に大幅なアップデートをもたらしておらず、同社は来年の10周年記念モデルのGalaxy S10に向けて、サプライズを用意しておいたのだと考えることもできる。
サムスンは折りたたみ式スマホを間もなく発表すると報じられているが、もしかしたら、Galaxy S10と同時期に折りたたみ式端末が発売になることも考えられる。