理想的な成功を手に入れつつも自分の価値観からぶれないためには、日々の意志を伴った目標を持つ必要がある。目標の設定は、達成できるかできないで白黒がはっきりしている。一方で意志とは、成長志向の考え方から生まれるもので、設定した目標を達成できようができまいが、生き方や行動の基準となる。
両者の大きな違いは、意志は外面的な成果ではなく価値観に基づくものであり、自分の注意を将来でなく現在に向けさせるということ。毎日目標を達成するのは現実的でないかもしれないが、意志はフレキシブルで常に変化するため、再評価する自由が多分にある。
意志を持つことは、大規模な会議を準備するようなもの。会議が予定通り進むかどうかはわからないが、とにかく万全の準備をする。この場合、会議の結果がどうなるにせよ受け入れる身構えや柔軟性を持ち、何が起きても難なく対応する、という意志を持つことができる。
一日を通じてこのような考え方を持続できれば、会議の結果にかかわらず、自分を見失わなかったという自信が持てる。意志を持つことで、どんな時でも自分の価値観に沿った行動を積極的に実行していくことができる。
「マーフィーの法則」で言われているように、失敗する可能性のあるものはすべて必ず失敗する。朝コーヒーをこぼして仕事に遅刻する日もあれば、プレゼンがめちゃくちゃに終わる日もある。この有名な法則の通り、問題や好ましくない状況は起きるのが常だ。
しかし避けるべきは、あるネガティブな出来事がドミノ効果を起こし、その日全体をネガティブにしてしまうこと。意志を持つことで、自分に責任を持ち、何が起ころうと動じずに進む心構えができるのだ。
意志は強力であり、これを持つことで自分らしさや自分の望む生き方に沿った状態を保つことができる。意志はまた、より広い視点や個人的価値観を自分に思い起こさせてくれる。