マインドフルネスと体の動き 組み合わせれば気分高揚効果が増幅

lzf / Shutterstock.com


この実験結果から最も明らかなことは、マインドフルネスと動くことが、それぞれ心の健康に良い影響をもたらすということだ。また、この研究はそれ以上に、運動中やただ動いているときでも体の動きに注意を向けることが大切だということを思い出させてくれる。

たとえジョギングをしたとしても、走る間ずっと何かを心配しているようであれば、おそらく心の健康は改善しないだろう、しかし、体と周囲に意図的に注意を向けることで、より多くの恩恵がもたらされるはずだ。また、こうしたスキルは練習により向上する。

研究の共著者であるデービッド・コンロイは「この分野における研究の大半は、マインドフルのレベルが高い人と低い人の違いに焦点を当てている。しかし私たちの研究では、大学生は1日の間にマインドフルな状態への出入りを繰り返していることが多いということを発見した」と述べた。「必要な時に、こうしたマインドフルネス状態に入る能力を育てることで、自己制御と健康を改善することができるかもしれない」

またこれは、運動により心の健康にもたらされる恩恵を、実際に運動することなく手に入れたい人にとっても良いことかもしれない。少なくとも、運動の代わりにマインドフルなウォーキングを行うことは可能だ。このように、あまり激しくない活動をマインドフルに行うことで、気分とストレスレベルの両方が改善するかもしれない。

「こうした感情を管理する方法を探している場合、何らかのマインドフルな動きを試す価値はあるかもしれない」とコンロイ。「この選択肢は、運動が嫌いで、あまり激しくない身体活動を望む人にとっては特に有益かもしれない」

翻訳・編集=出田静

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事