ビジネス

2018.10.20

「エコ」をセクシーに、シンガポールから始まる新たな試み

昨年シンガポールで開催された「The Conscious festival」


「ファッションの業界が他のどの業界より環境にダメージを与えていることを知ったのは、とてもショックでした。そして、業界が抱える問題からも目を反らせられなくなっていきました」

ステファニーさんは3年ほど前に独立し、自身の強い関心であった環境問題に、彼女なりにビジネスとして取り組む方法を模索し始めた。そうして行きついたアイディアが、The Conscious festivalなのだ。

ファッション業界出身の彼女のセンスによって、フェスティバルには毎回、環境問題に取り組みながらもおしゃれでトレンド感のあるブランドや感度の高い人たちが集まっている。

彼女が経営する会社「Green is the new black」のテーマは、「Making sustainability sexy( “エコ”をセクシーに)」。環境問題に取り組むことは、堅苦しいことでも、かっこつけたことでもなく、おしゃれで、素敵で、楽しいことにしようという、彼女の思想が盛り込まれている。

環境問題へ取り組むことをメインストリームなことにしていこうという強いミッションのもと、ステファニーさんは11月3日と4日にシンガポールで開催される第3回フェスティバルに向けて、目下、全力投球中だ。

Consciousに生きる3つのヒント

ステファニーさんに、今日から取り組むことができる「Couscious」に生きるヒントを訊いてみた。まずReduce (減らす)、Reuse(再利用する)、Recycle (再生利用する)の3つ、これをどんなに小さなことでもいいので、日々の生活のなかで意識することだという。具体的には、買い物にはエコバッグを持参する、持ち運びと再利用ができるマイ箸やマイフォークを携帯する、何かを処分する際には極力リサイクルを考えるなどのことだ。

現在のペースでプラスチックごみが海に流れ込み続けると、2050年には海に投棄されたプラスチックごみの量が、海洋生物の総重量を超えるだろうと、とも言われている。遠いどこかの国で起こっていることのように感じていた環境問題も、私たちの身近な生活に影響を与えるところまできている。いまこそ、一人ひとりが「Conscious life」を始めるときなのかもしれない。

連載 : シンガポール的ライフマネジメント術
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文=小川麻奈

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