完璧主義による行き詰まり 克服のための3つのステップ

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ニコール・センテノは第1子を妊娠し、できる限り健康でいることに一点集中していた。しかし、自分の体に最も良いものについて調査を始めると、不安に圧倒されてしまった。アドバイスは至るところに見られたが、矛盾していることが多かったのだ。

「私ができる正しいことはただ一つしかない」とセンテノは思った。彼女は、動物由来の食品を一切使用しないビーガンスープを作り始めたのだ。そして現在、彼女のスープとスムージーは米国全土に届けられている。

センテノは、完璧を追い求めて身動きを取れなくなる代わりに2番目に最善の行動を取り、最終的には起業に成功することができた。彼女が創業し、野菜のみを使用した食事を毎週配達してくれるスプレンディド・スプーン(Splendid Spoon)は、毎月米国内で10万食を出荷している。年間総収益は1000万ドル(約11億2000万円)だ。

完璧主義による“まひ”状態とは、失敗することへの恐怖で身動きが取れなくなる状態で、完璧主義者はよく理解している。精神に大きなダメージを与えることがあり、素晴らしい結果が出せないのではないかという恐れのために取り組みを始めることさえできず、前進が阻まれかねない。

この罠にはまると、能力を最大限発揮することができず機会を逃してしまい、最終的にはストレスを感じる。それでも私たちは、この状況に陥ってしまうのだ。

完璧になりたいという願望から、やりたいことを実行するのをためらっている場合、ここに挙げる3つのシンプルなステップを実践しよう。

1. エネルギーを注ぐ優先順位をつける

完璧主義によるまひ状態に苦しんでいる場合、相対的な見方に欠けていることが多い。

非営利団体の開発ディレクターである私の顧客は先日、プライベートでも仕事でも非常に多くのタスクがあるのに、その一つに取り組むことさえ困難に感じると話してくれた。各タスクを完璧にするのに十分な時間がないため、動けなくなってしまったのだ。

私と話をすると彼女は、自分が各タスクを全て平等に考えていたことに気づいた。理想のバースデーカードを選ぶことが、仕事の業務と同じくらい複雑なことに見えていたのだ。また、知的にも感情的にも高い知性を持つ上司に対し、自分がタスクに溺れていることを共有していなかったことにも気づいた。

彼女は現在、タスクの優先順位を付ける時間を取っている。また、毎週上司と会って話すことで、行き詰まった状況を打開する支援を受けている。

やることリストや人生には広い視点を持とう。最も重要なことを完璧にし、残りはほどほどに仕上げる。
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翻訳・編集=出田静

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