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優位性を失うアジア

中国をはじめとするアジアの多くの国では、労働コストが増加している。つまり、従来のコスト面での優位性を失っている。例えば、2005年には米国の10分の1だった中国での労働コストは、3分の1にまで増加していることが分かっている。

また、2016~17年には、中国で生産したジーンズは米国まで30日をかけて貨物船で輸送した場合、1本当たりのコストが12.04ドル(約1340円)だった。一方、米国内で生産した場合のコストは同14.05ドルで、その差はわすか17%に縮小している。さらに、メキシコで生産、2日かけてトラックで輸送した場合は同10.57ドル。中国より12%安くなっていた。

テクノロジーの影響力

ニアショアリングまたはオンショアへの移転には課題も多いが、3Dプリンティングやロボットその他の自動化技術がこれらを促すとの見方もある。例えば、自動化によって縫製の工程にかかっていた時間は、最大90%削減できる可能性があるという。衣類1着の生産において、縫製は最も労働集約的な工程であり、完成までにかかる労働時間のおよそ半分を占めている。

そのほか調査結果は、デジタルプリント技術などにより、仕上げの工程にかかる労働力が最大70%削減できるとみられる点を指摘している。仕上げのダメージ加工の工程に試験的にレーザー技術を導入したリーバイスは、従業員の手作業でジーンズに穴を開けたり生地を裂いたりする場合に比べ、製品の完成までにかかる時間を1本当たり20分から90秒に削減することができたという。

前出のパートナーは、「自動化は2015年までに、ニアショアリングやオンショアリングの経済的な魅力を高める潜在力がある」と指摘している。

編集=木内涼子

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