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2018.10.22

イノベーションを生み出す「越境リーダー」の共通点

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このプロジェクトでは、越境リーダーたちにインタビューを重ね、越境リーダーシップの段階的な育み方を図式化。個人が組織内で事業化する際に最も困難とされる初期段階を乗り越えるために、組織に承認される「足場」をどのように作るかを行動を分析、体系化しています。


越境リーダーシップパターン 事業創造アーリーステージ編 (c)2015 Wilson Learning Worldwide Inc.

そして、その足場作りにおいて越境リーダーがまず行っているのが、「もやもやダイアログ」です。これは、新しい事業に繋がりそうなアイデアや問題意識を、いろいろな人に話してまわること。

三浦さん自身も、子連れ音楽イベントのときも、越境リーダーシップのプロジェクトのときも、自分の心の中にある「もやもや」を自分で整理するだけでなく、積極的に人に話しました。

個人として、夫として、父として、地域社会の一員として、どうありたいかを考え、それを実現しようと動いていく中で、人に自分の想いを語り、フィードバックやアドバイスをもらうことでアイデアがどんどん磨かれていったといいます。共感してくれる人が見つかると、自信が湧き、前に進む力が蓄えられる。また、自分と同じ方向を向いている仲間にも出会えます。

まずは、自分の持つもやもやした想いを人に話してみる、というのは、越境リーダーになるかに限らず、自分のアイデアを事業や具現化したい、あるいは日々の仕事に創造性を加えたい人には、とても有益な第一歩になると思います。感覚的で曖昧なものを言語化し、人に説明するという過程により、頭の中が論理的に整理され、自分の中の仮説を明快に確認するとともに問題点や解決策を見出すことに繋がるからです。

また、対話というコミュニケーションなくしては、周囲を動かせません。何かを始めるために、自分の想いを口に出すところからスタートしませんか。

連載:「グローバル思考」の伸ばし方
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文=秋山ゆかり

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