2. 価値観の中に意義を見出す
最近イランを旅行した際、首都テヘランにあるアルメニア人虐殺記念館を訪れる機会があった。記念館で虐殺について知り、写真を見ると、悲しい気分がこみ上げ、涙が数分間止まらなかった。同じ人間同士なのに、どうしてこんなにひどいことができるのか?
私は普段は感情的な人間ではないため、こんなにも心を動かされたことに自分でも驚いた。自分自身の反応を分析してみて、“人が平和に共存する”ということが自分にとって重要な価値観であることを悟った。自分の価値観を確認するためには、自分が心動かされた時や深い感情を経験した時に、それにしっかりと注意を払うとよい。
私は自分の価値観を認識してからというもの、人々が互いに理解し合えるよう支援できる機会を模索してきた。それは、チームの紛争解決に関するブログ投稿や、失われた信頼を取り戻す方法をテーマにした管理職向けコーチングに表れている。私は最近、ロードアイランド大学の非暴力研究所で、リーダーシップトレーニングの講師を引き受けた。このような形で役に立てることは、素晴らしい贈り物のように思えた。
あなたにとって重要な価値観とは何か? どうやったら意識的にその価値観を実践できるだろう?
3. 至高体験時に意義を見出す
会議やプロジェクトの最中や、同僚とのやり取りの中で、思いがけず刺激や活力を得ることは多い。
私は、自分の管理職向けコーチング業のクライアントたちに対し、自分に刺激を与えるものについての自己認識を広げる手段として、一日を通じて自分自身のエネルギーに気を配るようアドバイスしている。これについて注意を払い、よく考えることによって、自分がより意図的に意義や目的意識のある瞬間を作り出せることに気付ける。
あるクライアントは最近、仕事での特定のプロジェクトから自分がやる気を得ていることに気付いた。その理由は、プロジェクトが広いコミュニティーに役立っているからだった。また別のクライアントは、アイデアのブレインストーミングから刺激を受けていることに気付いた。あるいは、自分にとっての最高の瞬間は他者を指導している時だ、というクライアントもいた。
重要なのは、このような至高体験(ピースエクスペリエンス)を勤務時間内に多く作り出し、仕事に意義を見出すこと。それができるかによって、自分の健康や仕事は大きく左右される。
あなたは、どのように仕事に意義を見出した経験があるだろう?